朝起きたら、炊飯器にエラー表示が出ていた。
取扱説明書を引っ張り出して調べてみると、どうやら電圧異常らしい。
解決法には、「コンセントを変えてみてください」と書いてあるが、どう考えても原因は炊飯器本体だ。
念のため、他のコンセントに挿し直して確認したが、やはり同じ表示が出る。
もう、何年使っていただろう?10年ぐらいにはなるんじゃないだろうか?
恐る恐る蓋を開けてみると、予約してあったご飯が炊きかけで現れた。
どうやら炊飯の途中で力尽きたらしい。
・・・・食べられるだろうか?
口に運んでみると、かつてキャンプの飯盒炊爨で炊いたご飯の味がした。
「失敗?」
「いや、カレーかけちゃえばわかんないって!」
そんな味だった。
ああ、こいつ最後の力を振り絞って、なんとか食べられるとこまで炊いてくれたんだなあ・・・
そう思うと切なくて、その最後のご飯をいつもの倍の時間をかけて噛んで噛んで食べた。
たまらなく美味かった。
さようなら、炊飯器。
いままで幸せをありがとう。