『人間革命の黄昏 創価学会に踊った男の人生』(段 勲)という面白い本がある。

主人公は吉野。創価学会の活動家だった吉野が覚醒に至るまでの物語である。

 

 

ところで、私たちが結果に対して原因を考えるときこれが原因だと決めつけることがあるが、結果に対して原因は一つではなく複数あることの方が多い。

 

 

主人公が創価学会を退会した原因は一つだけではない。

吉野が折伏した小野と再会して小野から言われた言葉。

創価学会の機密の内部文書である「社長会記録」を読んだこと。

吉野の生活が良くなっていないこと。

学会組織の在り方。

まだまだ原因はある。

 

 

創価学会は隠蔽や捏造の多い組織ですが、本書は正確に学会の全体像を把握しています。

学会員の方が読めばこれまでとは違う視点が得られるのではないでしょうか。

ただの創価学会の批判書だと思いましたが、そうではありません。

汗水流して懸命に学会活動をしてきた活動家の覚醒の物語でもあります。

久しぶりに読みごたえがあった良書です。

創価学会員の方は本書を読んで覚醒のきっかけになれば嬉しく思います。