友達と起業すると失敗する理由
良く一般論として、
「友達や気心知れた仲間内で起業すると、失敗する確率が高い」
と言われていますが、
個人的にその理由は「馴れ合いで、なあなあになるから」だと思っていました。
ですが先日ある著名な経営者の方のインタビュー記事の中の、
「仕事は違和感を感じる相手とやった方が良い」
という一節を読んで、
もっと深い要素もある事に改めて気付きました。
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異性であれば、自分に無い物を持っている、
という理由で惹かれる事はありますが、
同性で親しくなる人というのは、無い物を持っているから、ということは稀で、
考え方がいかに近いか、多くを語らなくても通じ合えるか、
そのシンクロ率の高さが関係を深めるケースが殆どだと思います。
一方で前述の「違和感を感じる相手」というのは、
自分に無い物を持っている、自分と違う価値観を持っている人であり、
そういう人と共に切磋琢磨することで、自分の幅も組織の幅も広がる、
だから「違和感を感じる相手と仕事をした方が良い」ということ。
だとすると、シンクロ率が高い友人同士の環境というのは、
幅の広がりが限定的ともいえるから、
1+1+1=1
になりかねない。
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幻冬舎の見城さんもご著書の中で、
あの銀色夏生さんと初めて会った際に、強い違和感を感じて、
だからこそ一緒に仕事をしようと思い、結果として大ヒットにつながった、
というエピソードを書いていらっしゃいました。
殆どの人は、特にある程度の実績や地位があり、プライドが高い人ほど、
自分の言っている事をすぐに理解してくれる人、
素直に従う人、
何を考えているかが分かりやすい人、
つまり自分と人種が近い人ばかりを側に置きたがるものですが、
時にコミュニケーションのスムーズさよりも、
違和感の中に自分や組織の成長余力が潜んでいることがある。
私のように人見知りで面倒くさがりのタイプはより一層、
気をつけなくてはいけないなと思いました