今日教会で牧師の先生に聞いた話に、とても感動した。
記憶が色褪せないうちに、その内容をここに記す。
ある日電車のなかに一組の親子がいた。
父親はだいたい70代、息子はだいたい50代。
息子は言う「お父さん、すごいよ!窓の向こうの木が飛んでいくようだ!」
父親は微笑んで息子を見つめていた。
息子は言う「何もかも、すごいスピードで過ぎて行くよ!すごいよ!」
父親は微笑んで息子を見つめていた。
電車はトンネルに入った。
息子は言う「わあーーーー真っ暗だ!!何にも見えない!!!」
息子は子供のように興奮していた。
見た目50代の大の大人が興奮する様子に、周りの子供たちがクスクス笑い始めた。
ついに一人の人が父親に声をかけた。
「あなたのお子さんはどこか異常があるんじゃないですか?いい病院探したらどうですか?」
すると父親は答えた。
「いい病院が見つかったんです。
実は息子は、昨日まで目が見えなかったんです。
良い先生に巡り会い、手術をして、今日が初めて目が見えるようになった日です」
この話は一つのたとえ話かもしれないけれど、
私にたくさんのことを教えてくれた。
人には、見た目では計れない程の苦労や、悲しみを乗り越えて来た可能性があるということ。
自分が見える世界が、全て正しいとは限らないということ。
偏見で物事を見てはいけないということ。