先日、友達のお誕生日パーティーを開いた。
レストランに予約を入れた時点で、お誕生日のサプライズが可能か聞いてみると、
ケーキの乗ったお誕生日プレートのサービスがあるということだった。
持ってくるタイミングは、こっそり合図してくださいということだった。
私と友達が二人でそのレストランに到着すると、まだ客は他に誰もいなかった。
徐々に人が入って来て店内は満員になった。
私たちが注文したのはベジタブル丼。
これが写真より実物の方が遥かに巨大な丼で、丼というよりもはやボウルだった。
上に乗った新鮮な野菜を食べつくすと、下から大量のレタス(葉物)が出てきた。
食べても食べても減らない。
「どうしよう・・・私たち、ウサギになったみたいだよ。
葉っぱがぜんぜん減らない。
減らないんじゃない・・・これは、どんどん増えてる!」
私がそう言うと友達は笑った。
食べ終わったタイミングで店員さんと目が合い、
小声で「持って来て下さい」と言った。
店員さんは笑顔でうなずいた。
その時。
突然、店内に大音量で「ハッピーバースデー」の曲が響き渡った。
私は思わず音楽に合わせて笑顔で手拍子を始める。
友達は何が何だか分からず唖然として目を丸くしている。
お皿を持っている店員さん、そして店内中のスタッフ全員が私たちの周りに集まってきた。
スタッフの「お誕生日おめでとうございまーーす!!!!」
という声が響き渡った。
店員さん、私、そしてたまたまその場にいたお客さん、みんなが私たちを見て拍手してくれた。
置かれたお皿の上には明るく灯るロウソクが乗ったケーキがある。
私は「お誕生日おめでとう!これ私からのプレゼント。お菓子とお手紙、読んで?」
手紙には
「Happy Birthday! I like you so much. Your smile always make me happy!」
(お誕生日おめでとう!大好きだよ。あなたの笑顔はいつも私を幸せにしてくれる)
と書いていた。
目を丸くしていた友達は笑顔になり・・・そして手紙を読んで涙をこぼした。
「ありがとう!すごく嬉しい」
「店内で音楽が流れなかったら、私がこの場でハッピーバースデーの歌を歌うつもりだったよ」
「じゃ今歌ってもいいよ!」
私達は顔を見合わせ微笑んだ。
その日の喜びは忘れられない。
記憶と感動を、どこかに永久保存しておければいいのにと思う。
今もありありと鮮明に思い出せる。
ターコイズブルーの大きな陶器のお皿、光るロウソク、スタッフみんなの笑顔、そして拍手。
友達の笑顔と涙。
その瞬間に思いを馳せるだけで、私の心は温かな幸せで一杯に満たされる。
友達に誕生日サプライズを思いついた瞬間から私はずっと幸せだった。
幸せにしたいとあれこれ案を練っている時点から、私は本当にワクワクしていた。
人は与えられるのと同じくらい、与えることも同じように幸せなのは間違いない。