夫には、2歳年上の兄が一人いる 

  なので、私は 『 次男の嫁 』 という立場になるのだが…

 

  夫の両親は、二人そろって 『 長男教 』

  何をするにも 長男家族優先で

  うちはいつも貧乏くじを引かされてきた

 

  

  夫の実家を解体し、長男家族との二世帯住宅を

  建てるという話がもちあがったときも

 

  「 蘭さん 健太には悪いけど

    この土地は、翔太に生前贈与するつもり

    後でごちゃごちゃなるのもいやだしね

    健太と蘭さんは、私達の老後をみなくてすむんだから

    新築祝いは張り込んでよ~ 」 と 義母に言われ

 

  夫は 夫婦の貯金から三百万もおろして義母に渡している

 

  そのせいで私達の家を建てる計画が一年ずれた

  それなのに、義両親と義兄夫婦からの祝い金は一切なし!

 

  「 健太のとこは、二馬力で頑張ってるから

    大丈夫やろ! 」 と 義父

 

 

  「 二馬力 二馬力 」 と いつも言われ

  皆で外食に行っても、必ず夫が全額支払わされてきた

 

  「 あんたんちって、いったいどういう家? 」 と

  最初の頃は よく喧嘩していたが、今は極力

  義両親と義兄夫婦と会う機会を減らして

  心の平静を保つようにしている

 

 

  しかし、運命とはわからないもので

  あれほど元気だった義兄が、脳梗塞で突然亡くなった

 

  すると、義兄名義の土地と建物を相続した義姉から

 

  「 ここは売りに出すので、出て行ってください 」

  と 言われた義両親が、夫に泣きついてきた

 

  義姉はすでに、姻族関係終了届を出していて

  義両親とは、他人の関係になっている 凄い早業だ

 

 

  家の建て替え時に、貯金を全額

  使ってしまった義両親は無一文

 

  これから、わずかな年金での借家暮らしが始まる

  

  自業自得だ ざま~みろ! と 言ってやりたかったが

 

  夫から、義両親のために

  

  「 毎月、10万円の援助をするか?

    我が家に両親を引き取るか?

    二者択一 どちらか選んでほしい 」 と 迫られた

 

  義両親の顔に 安堵の表情が浮かぶ

 

 

  私がずっと、共働きで頑張ってきたのは

  この日のためだったかもしれない

 

  私には夫と別れても、子供と二人

  十分暮らしていけるだけの経済力がある

 

 

  夫と義両親に向かって、私は冷たく答えた

 

 

 

   「 二者択一じゃない! 三者択一!

   

    離婚という選択肢も あるから! 」 と!

 

 

 

 

 

 

 

 

  ※趣味で超短編小説を書いています

   全てフィクションであり
   登場する人物、場所など
   実在のものと一切関係ありません


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