尼信記念館の公開(明治30年頃の煉瓦建築)         令和6年6月17日投稿
 

 

 

尼信記念館(尼崎信用組合の初代本店)の内部が公開されています。
期間: 令和6年6月6日から6月19日迄(月曜日は休館)
 

 

 

 (尼信記念館は、大正10年に尼崎信用組合(尼崎信用金庫)が設立された当時の本店の建物です。昭和5年に、二代目の本店が建てられる迄、本店として使われてきました。もともとは、初代組合長の小森純一氏の個人宅のうちの一棟で、応接室が置かれていたと伝えられているそうです。明治30年頃に建てられたと推定されており、貴重な煉瓦建築の建物です。
 大東亜戦争末期に空襲対策で疎開が行われる迄は、尼崎市の中心部は、中国街道(現在の国道43号線)の沿道にあり、兵庫県東南部随一の繁華街と呼ばれていました。尼崎信用金庫の本店は、その通りからも、また、阪神尼崎駅からも少し奥まったところに位置しています。
 尼崎信用金庫は、地元の中小企業や商店街を支えながら、尼崎市以外の兵庫県下、そして大阪府下にも進出して、現在では多くの支店を擁していますが、この小さな建物が出発点となったのでした。
 尼信記念館には、昭和59年からは「昔の貯金箱博物館」が置かれていました。その後、貯金箱博物館は、二代目の本店に移されています。尼信記念館は、最近、改修が行われ、令和4年度から、再び、期間限定で公開されています。
 戦前からの銀行、金融機関の建物は、現在では、残存数が次第に少なくなってきています。尼信記念館と、「世界の貯金箱博物館」が置かれている二代目の尼信本店は貴重な建物です。)
 
 

   参照:「受け継がれる『縁の下の力持ち』」(産経新聞西日本版、令和6年6月11日付朝刊) 
 尼崎信用金庫のホームページ
 「南部再生」第10号(平成15年5月、電子版)