新たな敵を、新たな闘争を、そして次の戦争を | 実存の断片たち

実存の断片たち

痛いのは嫌、寒いのも嫌、苦しいのも嫌、虚しいのも暗いのも辛いのも。でも自分はもっと嫌。だけどこのまま救われないのはもっと嫌。他人には自分を救うことはできない。それは依存となるから。だから自己について考えよう。自分を見つめよう。多くのことを書き留めよう。

本当の敵は誰だ。

ここしばらく俺を苦しめていた原因がわかった気がした。
俺が敵として憎み続けていた存在は、本当は自分の敵とするに足らないようなこの目に入れる必要のない、関心事にするでもない、そんな存在。そんな存在に関心を持てば持つほど、自分の刃が錆びて腐っていく。他人の器に責任を求めるほど、自分が錆びて使い物にならなくなっていく。
であれば、本当の敵は理想や大義など、そんなものありはしないと、自分そのものを否定する存在に謙って、自分を見失ってもそれで構わないとする自分自信が真の敵なのだ。
…だが、そうだとして、また俺は新しい敵を見つけるだけだ。理想や主義に溺れ、新たな敵を見つける。ではなんだ。俺の行動原理は、自分の心中に敵を見出すのか、他人の器に責任を求め其奴を敵と措定するか。馬鹿の一つ覚えのように闘って苦しみ、苦しみの末また失望するのか。犬みたいに同じ所をぐるぐる廻るか。
それは俺の為になったのか。
摩擦や苦しみを生むだけの理想は、俺の支えとなる理想は、本当に俺の為に存在したのか。
ただ一つ、確かなのは、それを選びとったのが俺だという事実だけだ。