この4月に、某小学校の校長先生が異動されました。
教頭先生として来られたその年に、PTA会計だった私が会計記録をとることを舌先三寸を駆使して阻止し、私がPTAごと辞めてこのブログを立ち上げるきっかけを作った張本人です。

3年前に教育委員会から教頭として赴任され、その1年後に校長に昇進されたのは、前任の校長先生のご定年に合わせた既定路線だったのだろうと想像していたのですが、校長在任2年での異動は早いような気がします。その異動先が、ご栄転なのかどうか、部外者にはよく分からないところになっています。

異動にあたり、元々PTAのお金なのにPTAからは簿外とされた「周年行事積立金」を、「校長先生の裏金状態」としたままで、後任の校長先生に引き継いでしまったのでしょうか。

さて、掲題のとおり、Yahoo!ブログが今年の12月でサービス終了となるので、本ブログも引っ越すことにしました。

行き先は
になります。

(上手く移行できるか分かりませんが)移行できましたら、そちらでも宜しくお願いします。


小学校長が保護者に交通安全立ち当番を強制!?(4:名簿流出?)  にて紹介した、B小学校長の2通目のお便りから3週間が経過したところで、B小学校PTA会長名の下記のお便りが、児童を通じて各保護者に配られました。
固有名詞の書き換えと、改行の変更を施した上で、以下に転記します。


平成31年3月8日
保護者の皆様
B小学校PTA
会長 ○○○○

交通安全立ち番活動への協力について(お願い)

 早春の候、保護者の皆様にはご健勝のこととお喜び申し上げます。また、日頃よりB小学校PTA活動にご理解ご協力いただき、ありがとうございます。

 さて、これまでもご協力いただいている交通安全立ち番活動について、本年度もPTAが主体となって取り組んでいきます。ご協力をお願いします。
 割り振りにつきましては、4・5月分を、3月中旬にご案内する予定です。6月以降の割り振りにつきましては、新1年生を組み込み、4月下旬頃お知らせする予定です。

 なお、立ち番活動について、どうしても実施が難しいご家庭につきましては、下記までご連絡ください(勝手ながら、割り振りの関係上、3月12日までにお願いします)。

 それぞれのご家庭の事情もあるかとは存じますが、子どもたちの安全を守るため、多くのご家庭のご協力を賜りますよう、お願い申し上げます。

(連絡先 B小学校PTA会長 ○○○○ TEL **-****)


これを展開してくださったAさんによると、
・各家庭の都合を聞いている点と、
・一年分の割り振りを3月に配布しない点と、
で昨年とは相違する、とのことですが、

色々気になるところがあります。



1)まず、宛先が 「保護者の皆様」 なのが変です。
 PTA会長が全保護者に伝えたい内容のお便り、例えば「PTAへの勧誘」なら、全保護者宛てで構いませんが、活動の協力を非会員に「お願い」するのはおかしいでしょう。
 宛先は 「PTA会員各位」 なりとすべきでした。
*「非会員の方は破棄して下さい」なり書き添えられれば更に良いでしょう。

 それとも、PTA活動であるにもかかわらず、非会員を含めた全保護者に「お願い」しているのでしょうか?
 通学路の交通安全対策は、行政の責務です。K市もそのように表明しています。
 PTAによる立ち番は、それを踏まえた上で、なおもPTAとして自発的に通学路を見守りたい、という活動です。そのような活動への参加をPTA非会員に指示できるはずがありません。

 さらに、万一に備えての保険が、PTA会員だけが対象なのに、非会員保護者に立ち番を指示する」ことになるのであれば、そういう観点からも問題です。


2)各家庭の都合を聞いているのは、昨年比では「進歩」ですが、
  PTAが全保護者に割り振りする、としているところも疑問です。
 PTAがPTA会員に立ち番を割り振り・指示すること自体は問題ないと思います。PTAとして活動していくことに賛同した方々に対し、
「こんな活動を用意しましたので、参加ください」
と呼びかけるのは普通のことです

しかし、
・現在会員になっている方々が、本当に皆全てが
 PTAとして活動していくことに賛同した方々
 だったのかどうか、
・「PTA会員であるけれども立ち番は断る」以外に
 「PTA会員をやめる」という選択肢があることが、
 ちゃんと周知されているかどうか、
というところが気になります。

 今回は、小学校長が保護者に交通安全立ち当番を強制!?(4:名簿流出?)で紹介したように、校長先生名のお便りの中で、
「B小交通安全推進委員会」は、任意団体であるため、入退会は自由であり、学校が保護者の皆様を強制加入させることはできません。」
つまり、「学校は保護者に立ち番を強制できません」と読み取れる内容を展開した直後です。

PTAが立ち番を強制しますが、都合は聞くかもしれません
という今回の内容でも、何事もない中でなら「進歩」と受け取られたかもしれませんが、
今回は違った受け取られ方をするかもしれません。

 もし、B小学校PTAが、「聞いていなかった」「半ば騙された」という思いを持った方々までPTA会員として取り込んでしまったまま、であるのなら、PTAから指示します、というお便りを配るより前に、
まず、加入の意志の確認をすべだったのではないか、と思います。

 (B小学校と学区は重なりませんが)同じ市内の中学校のPTAでは、2年前から在校生保護者も含めて加入の意志を確認しています。(紹介記事はこちら


3)新一年生の保護者への割り振りが
  4月以降になる、のも微妙に不思議です。
入学説明会の際には、PTA入会届を配っているはずで、それを既に回収しているのであれば、新一年生のPTA入会希望保護者の名簿をPTAが持ってるので、最初から新一年生の保護者も含めた割り振りが出来るはずです。

*「PTA入会届の回収が入学式以降なので、こうしかできない」ということなら分かりますが。

 新一年生保護者にもPTAへ入会しない方がいらっしゃる中で、万が一にも、非会員の新一年生保護者も含めた立ち番表が出てきたりしたら、
「学校しか知りえない情報の流出」
であることが確実になります。

 「名簿を流出させかけた」校長先生に対して、市教育委員会から指導が入ったのは、つい先月のことです。
 その直後に「言い逃れできない名簿流出」を発生させては、学校側がただでは済みません。

今更そんなポカはしない、と信じたいですが。


(以下参考:B小学校PTAからのお便りの固有名詞部分を黒塗りした画像です↓)
イメージ 1
 小学校長が保護者に交通安全立ち当番を強制!?(4:名簿流出?)  にて、B小学校長の2通目のお便りを紹介しました。
これに関して、Aさんが追加で問い合わせをしたのに対し、学校教育課から来た回答を見せていただきましたので、こちらで紹介します。


1)校長先生が、名簿の流出を宣言されてから撤回するまでの2週間の間に、名簿を流出させたのか、流出させる前で留まったのか、については、
A様の声をいただいたことで、交通安全推進委員会の設立に向けた具体的な準備作業に入る直前に、学校教育課がB小学校に確認、指導を行いました。
とのことで、流出は無かった、ということです。 チャンチャン  (^_^;)


2)立ち番に過失があった際の補償については、
これまでのB小学校における交通安全立ち番活動は、PTAの活動として実施されておりました。
 そのため、A様に予てからご心配をしていただいておりました、PTAが交通安全立ち番活動をした際のPTA会員の過失責任は、ご指摘のとおり、任意団体であるPTAで対応することになります。
 該当のPTAは、その活動中に発生した損害を補償する保険に加入していると聞いてはおりますが、保険の内容を含め、これまでの交通安全立ち番活動の具体的な内容につきましては、B小学校のPTAにお問い合わせいただけると幸いでございます。
というのが、これまでの考え方だった、とのことです。



3)以上を踏まえての、今後については、
B小学校が、通学路における児童の安全確保のため、任意団体である交通安全推進委員会を設立すること、登下校時の見守り活動を任意団体に委託することはございません。
とのことですので、来年度に立ち番を実施するなら、
「今後も従来同様、補償も含めてPTAが対応する」
とするしかないように思われます。

しかし、従来はPTAが実施していたものを「交通安全推進委員会」に移そう、と一度は決めたのには、それなりの理由があったはずで、そこのところを何とかせずに元通りに戻すことも、やりにくいのではないでしょうか。

その「それなりの理由」が、部外者の私が推測したような、

B小学校ではAさんを皮切りにPTA非会員の保護者が出てきたところで、
「PTA会員だけが立ち番をやるのは不公平」

という考えが出てきた、
ということだとすると、「不公平」と感じるPTA会員の方にも、立ち番をやる/やらないの希望を聞いていく、しかないように思います。

今回は、 小学校長が保護者に交通安全立ち当番を強制!?(1:はじめに)  で取り上げた問題の3つめ、
3) 立ち番の指示の目的で、学校の名簿情報を
  「推進委員会」に開示していいのか?
を取り上げます。

これはもう、いいはずありません。明らかに個人情報保護条例に違反します。

これまで同様、Aさんの問い合わせに対するK市の回答より、該当部分を以下に転記します。
学校が保管している保護者等の情報を、交通安全推進委員会が利活用することはできないと認識しております。
交通安全推進委員会として利活用する場合には、個別に収集管理を行わなければならず、
交通安全推進委員会の構成員である教員であっても、学校の個人情報を交通安全推進委員会に関する活動に利用することはできないと考えております。
・・・・・・・

この、これまで部分部分を抜粋して紹介してきたK市教育委員会の回答が、Aさんに届いた翌日に、B小学校長名の全保護者あての2つめのお便りが配られました。
こちらも、・固有名詞の書き換え、・改行の変更、を施した上で、以下に転記します。


ここから・・・・

 平成31年2月14日
保護者の皆様
K市立B小学校長
○○○○

 B小交通安全推進委員会・交通安全立ち番活動への協力について(お詫び)

 早春の候、保護者の皆様にはご健勝のこととお喜び申し上げます。
 また、日頃より本校の教育活動にご理解ご協力いただき、ありがとうございます。
 さて、2月1日付で、保護者の皆様に「B小交通安全推進委員会・交通安全立ち番活動への協力について(ご案内)を配布させていただきましたところ、本校の認識が誤っており、ご疑念を抱かせてしまいましたので、お詫びして訂正をさせていただきます。

 「B小交通安全推進委員会」は、任意団体であるため、入退会は自由であり、学校が保護者の皆様を強制加入させることはできません。
 したがいまして、校長名で発出しました先の文書は全文撤回させていただきます。

 加えて、学校が保管している保護者の皆様の情報を、任意団体である「B小交通安全推進委員会」が利活用することはできません。
 したがいまして、学校の個人情報を「B小交通安全推進委員会」で利活用すると申し上げた点は訂正してお詫び申し上げます。また、学校の個人情報につきましても、今後も管理を徹底してまいります。

 学校として、本委員会の認識が誤っており、大変ご迷惑をおかけしました。
 今後も、学校として子どもたちの安全安心を確保するために専心していく所存であります。これからもご理解とご協力をよろしくお願い申し上げます。

この件につきまして、お問い合わせがありましたら、B小学校 教頭 △△△△まで
お願いいたします。          (連絡先:B小学校 電話**-****)

・・・・ここまで


「全文撤回」していただいたのは結構ですが、それだけで済む話ではありません。

1) 名簿流出の調査
校長先生が、名簿の流出を宣言されてから撤回するまでの2週間の間に、
・名簿を流出させたのか、流出させる前で留まったのか、
・もし流出させてしまったのなら、流出の範囲はどうなっていて、
 それに対してどういう善後策を講じたのか、
・流出していないというなら、前回以前の当番表作成の
 やり方と日程と照らして、どの段階で止まったのか、
・そもそも前回以前には名簿流出はしていなかったのか、
 (名簿利用の理解が誤っていたのは明らか
  なのですから、遡って調査すべきです)
というところまで全保護者に対して説明していただく必要があります。
この部分は、教育委員会の出番になるのかな、と思います。
2)立ち番の今後
「B小交通安全推進委員会」が撤回された後の立ち番がどうなるのか、は、B小学校にお子様を通わせている保護者であれば、
・積極的に立ち番をやりたい保護者であっても
・頼まれれば立ち番をやってもいい保護者であっても、
・断れるものなら立ち番を断りたい保護者であっても、

共通する関心事なのだろう、と部外者ながら想像します。
何かしら今年度とは変わるのでしょうが、その際には、万一に備えての保険がどうなるのか、も併せて説明があるべきでしょう。
この部分を誰がなさるのか、は、部外者には見当もつきません。



(以下参考:B小学校からの2つめのお便りの固有名詞部分を黒塗りした画像です↓)
イメージ 1


今回は、小学校長が保護者に交通安全立ち当番を強制!?(1:はじめに) 取り上げた問題の2つめ、
2) 保護者が「推進委員会」に加入して立ち番に立つことを、
  校長が指示(命令)できるのか?
を取り上げます。

校長先生は、その学校の先生方に指示命令することができます。
先生方は、教育の範囲内で、児童生徒に指示命令をすることができます。しかし、
校長先生が保護者に指示命令することはできません。
交通安全推進委員会を設立することは自由ですし、参加を奨励することも自由ですが、加入の強制、立ち番の強制はできません。

「PTAが入退会自由の任意団体であること」を公式サイト上で明言しているK市からの、Aさんの問い合わせに対する明快な回答を以下に転記します。
本市としましては、あくまでもB小学校交通安全推進委員会(以下、交通安全推進委員会という。)は任意団体であるため、入退会は自由であり、学校が強制加入させることはできないと考えております。

想像するに、B小学校では、
今までは、全員加入のPTAで交通安全立ち番をやってきた
→ PTA非会員が現れた & PTAは非会員の連絡先を持っていない
→ このままでは全員参加ができない

→ ならば、全員参加の交通安全推進委員会を立ち上げればいい!

となったのでしょうが、

PTAの強制加入はNGだけれど、交通安全推進委員会の強制加入ならOK
というのは、私の想像の遥か斜め上を行く考え方でした。

「PTAの強制加入がNGなのは、PTAだけの特殊ケース」
とでもお考えになられたのでしょうか。
法の定めがない限り何も強制されないのが近代国家の在り方であり、そういう近代国家に相応しい市民を育成するのが学校の使命でもある、と思うのですが。
今回は、強制加入が実施される前に撤回されたのですが、もしAさんが声をあげることなく強制加入・強制立ち番が行われてしまってから、
学校に騙されて強制労働を強いられた!」というような訴えが出てきたりしたら、さらに大変なことになったことでしょう。
熊本PTA裁判」では熊本地裁が
PTAは小学校から独立した団体であるのに,帯山西小学校は
 まるで被告PTAを統括しているように保護者を誤信させた
と認定した、とのことです。
学校が保護者を誤信させた場合には、その責任を問われうるのではないか、と想像しています。