龍安寺「愛する人には関心があるだろ?色々知りたいと思うだろ?愛してるのに無関心って、あり得ないだろ?」
護国寺「言われてみればその通りですね」
龍安寺「愛がないから無関心なんだ。無関心だから相手のことを知ろうとしない。相手のことについて無知なままだ。当然理解などできようはずもない」
護国寺「あ~。なるほど」
龍安寺「テロを擁護するつもりはないが、相手がテロリストだとしてもそれは同じだ」
護国寺「なんですって?」
龍安寺「テロリストにも彼らなりの正義があるからだ」
護国寺「テロリストにも正義?そんなバカな」
龍安寺「そう思うだろ?多くの人も同じだ。だからこそ対立は解消しない」
護国寺「いやいやそうはおっしゃっいますけど」
龍安寺「だったらどうして中東のテロリストはわざわざアメリカまで出かけて言ってテロを行ったんだ?」
護国寺「それは彼らが」
龍安寺「アメリカが自分たちの土地にやって来て一方的に戦争を始め、爆弾を落とし、子供たちを殺したからじゃないのか?」
護国寺「でもそれは……」
龍安寺「理由がどうあろうと彼らの目にはそう映った。だからこそアメリカを憎んだんじゃないのか?」
護国寺「……」
龍安寺「お互いを愛し関心を持って理解すれば、今のような爆撃とテロの応酬など起こっていなかったんじゃないか?」
護国寺「……そう……かも知れません」
龍安寺「自分のルールがあるように、相手にもルールがある。それを理解しないまま自分のルールを押し付けようとしたら、対立が起こるのは当然だろう」
護国寺「そう言えば……捕鯨問題もそうですね」
龍安寺「その通りだ。良く知ろうともしないくせに捕鯨する日本人は野蛮人だなんて論理は、あまりに一方的じゃないか?」
護国寺「そうですね。攻撃される立場に立てば、それがいかに理不尽かよくわかります」
龍安寺「だがそれができないのが今の人類だ。アメリカも、ヨーロッパ諸国も、日本も、そしてテロリストも。だからこそ対立は解消しない」
護国寺「なんてこった」
龍安寺「だからこそ、自分の中のルールを知ることが大切なんだ」
護国寺「そうですね」
龍安寺「自分のルールを知っていれば、それを適用するかどうかを自分で選べる。ルールを自分の支配下に置ける」
護国寺「なるほどそうか!ルールが解っていればそれに支配されることなく、自分でルールを支配できるんですね!自分で決められるんだ!」
龍安寺「その通りだ。自分の中のルールを知る重要性とはそういうことだ。これはとても大切なことだ」
護国寺「なるほど~」
龍安寺「自分にルールがあることを知っていれば、当たり前だが相手にもルールがあることがわかる。一度立ち止まって理解して、対立を解消することもできる」
護国寺「おおそうか!役に立つ。役に立つぞ!!僕は今少し感動しています!」
龍安寺「少しだけなの?」
つづく