「ここ」が「私」という物語の全ての始まりであり、終わりである。
私の物語は常に「ここ」に帰着し、そして出発するのだと思う。
そう、強く思う場所が、皆にもあるのではないだろうか。
少なくとも、私にはある。それが、「小学校」である。
更に言えば、6年2組。この教室で、まだ17歳の私の恋は、幕を開けた。
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「かっちゃんってかっこいいよね-!」
「そうかなぁ?全然おもわないんだけど-!」
「えーっ。まぁいいもん別に-!好きになられても困るし!」
「ならんし(笑」
最近の女子小学生というものは、非常にませていると思う。まぁ、自分で言うのもなんだが。
あ、ちなみに私は小学四年生、安藤春乃。はるの、って読みます。
今は友達の鈴音(すずね)に、好きな男の子のことを相談中。
好きな男の子、ってのは佐藤海斗くん。みんなからは「かっちゃん」て呼ばれてる。
ちょっと不良っぽいんだけど、それがまたいいんだよね。
ボクシングを習ってるし、顔も整ってるし、かっこいいの。
みんなはそんなに共感してくれないけど!
「はるの-、そろそろ帰ろ-っ!」
「え、もう?もうちょっと遊ぼうょ-」
「むりー!うちそろばんあるもん」
「そっか、じゃ帰るか-・・・」
「はるのんも塾やろーっ」
「うん。」
「じゃーねっ!また明日ーっ」
私は、今年から親が行けというので塾にいってる。
それもちょっと遠くて、電車に乗らなきゃならない。
他のみんなが遊んでるときに、私は塾なんだ、それが最近憂鬱なこと。
でもー、行くっきゃないかな・・・・。
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「わ、鈴音と違うクラスだ!」
「はるのーーーーっ!寂しいよっ!会いに来てね!絶対ね!」
「うん!鈴音もだよ!」
私は、あれから塾にも通いなれ、一年がたっていた。
そして今年は親友の鈴音と違うクラスになってしまった。
「あ・・・。」
かっちゃん、は鈴音と同じクラス。
2クラスしかないから、同じクラスになれるかも、なんて思ってたのに。
「じゃーねーはるのー!後でねー!」
「うん」
私は担任の先生の話もろくに聞かないで、残念がっていた。
「おい!安藤春乃!聞いてるかー?」
「・・・あ!はい!」
「こらこらー、初日からそんなんじゃだめだろー!」
「・・・すみません」
先生は冗談っぽく怒っていたけど、なんか凹む。
その日の放課後、家が近い友達と一緒に歩いていると、向こうからかっちゃんがやってきた。
「おーいはるのー!お前先生に怒られたんだって?」
「あー、なんで知ってんのっ!」
「聞いた(笑)お前初日からやるなーw」
「違うよーっ(笑」
かっちゃんと、クラス離れちゃったことが悲しかったの。
そういいたかったけど、その言葉は飲み込んだ。
「じゃーな」
クラスはなれても、こんな風に話せるんだ。
よかった、 その時はそう想ったのに・・・・。
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「鈴音、すごっ!」
「えー、それで?なんて言ったん?」
私がトイレに行こうと廊下に出ると、そこにはたくさんの女子が鈴音に群がっていた。
かなりうるさくしていたのに、私を見るなりみんなが静まり返った。
「あ、また後で話すから!」
鈴音は急いでどこかへ行ってしまった。
何でだろうと思いつつもその日はそのままで終わった。
早くも次の日、朝近所に住んでいる、りなちゃんと登校しているときに、
その女子たちの行動の理由が分かってしまった。
「・・・・はるの、聞いた?」
「へ?何を?」
「かっちゃんの、こと。」
「何?」
「・・・・・鈴音と、の、こと。」
「なんだよーもったいぶんなーっ」
「付き合ってる、って。」
「・・・え?」
「だから、鈴音とかっちゃん、付き合ってるらしい。」
「うそ、・・・だって鈴音かっこよくないって!」
「かっちゃんから告白したんだって。で、鈴音おっけーしたらしい。」
「うそ!」
鈴音は心友。そう思ってたのに。思ってるのに。
「っすずね!」
りなを置いてけぼりにして、学校まで走った。靴箱のところに、鈴音がいた。
「・・・はるの」
「・・・・本当なん?うそやろ?ねぇ!」
「・・・・」
「うそ!鈴音は好きなタイプじゃないって言ってたのに!」
「・・・・」
「・・・そうなんや。応援してくれてると思ったのに。」
「はるのっ」
「もういい。しばらくは鈴音の顔もかっちゃんの顔も見たくないから。」
「待ってはるの!待っ」
「やめて!」
肩にのせられた鈴音の手を振り払って、私は教室まで駆け上がった。
色んな想いが渦巻いて、息もできなかった。視界が、ぼやけた。
友達だと思ってた。応援してくれてるんだと思ってた。でも、違った。
友達が、「大丈夫!?」と声をかけてくれるのも、そのときは何も聞こえなかった。
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その日の放課後。
1人で帰っていると、向こうからかっちゃんが来た。
好きだった。思えば、もう1年程。もう鈴音の彼氏なんだと思っても、
やっぱり胸が脈打つのが分かる。まだ、好きなんだ。
でも、かけられた言葉は、そんな淡い気持ちには応えてくれなかった。
「顔見たくねぇなら見なくていいから。ぶーす」
鈴音が、言ったんだ。
彼氏に、守ってもらうために。
そうだよね、彼氏、だもんね。
かっちゃんが、鈴音の彼氏になるってのは、こういうことなんだ。
分かっていながらも、胸は張り裂けそうだった。苦しかった。
私の初めての恋は、ここで終わった。
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次は、second love. ここからが、私の書きたかったお話です(笑
