ツバキ科(Theaceae); 連(Theeae); ツバキ属(Camellia); ヤブツバキ(C. japonica)
学名: Camellia japonica L. (1753)
和名: ヤブツバキ

 ツバキについては色々と思い出がある。椿の実は子供の頃拾ってきて中をくりぬいて笛を作ったりした。また、中の実は油をたくさん含んでいるので、取り出して袋に入れて、障子や襖の桟にこすりつけ滑りをよくするのに使ったりした。
 また、最近散歩中に椿の花が咲いて、その花が道路に落ちていたのを見て、大正生まれの私の父が椿の歌を時々歌っていたのを思い出した。たしか「ぼたり、何が落ちた~。よくよく見れば~、あ~あ~ツバキの花~」こんな感じだった。うろ覚えで節回しも覚えていたが、一体何の歌なのか気になって試しにネットで調べてみたら、何と見つかった!
 それに寄れば、大正2年の新作唱歌「落椿」という歌で以下のような歌詞だった。

作詞 吉丸一昌 
作曲  ウェーバー
1 ポタリ 地(つち)の上に
  小さな音が ころがり落ちた
  ハテナ 何が落ちた

2 ポタリ また聞こえる
  雨戸をあけて よくよく見れば
  アハハ 椿の花
 
何とも素朴で面白い歌なんだろう。親爺のことを懐かしく思いだした。
メロディーもユーチューブで検索出来たので聞いてみたが、親爺が歌っていたのとはかなり違っていた。作曲がウエーバーとなっているが、既にあった曲に吉丸一昌という人が歌詞をつけたものなのだろうか。

 椿は5枚の花弁の基部がが雄しべの基部と共に繋がっていて、花が終わるとき雌しべと萼を残してそれこそポタリと落ちる。これは他の花にはあまりない特徴だ。この歌はその特徴を上手く表現している。
 似た花のサザンカは秋の終わりから初頭にかけて咲き、春に咲く椿とは花期が異なるが、花びらも1枚ずつ散る点でも異なる。

散歩中近所で見かけた椿。(花巻市桜台、2025年4月15日)


道路に落ちた椿。雌しべと萼を残して、花弁が雄しべと共にポタリと落ちる。(同上)


釜石のお墓に植えられていた椿の木(釜石市甲子町正福寺、2013年8月13日)



椿の実(同上)