仮面ライダー電王の個人的評価 神特撮 | りょうぴーの自由奔放批評空間

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評価 神特撮


得点 100点


・平成仮面ライダーシリーズ第8作品。気弱な青年、野上良太郎が、仮面ライダー電王となり時間の改変を目論み未来を手中に収めようとする怪人イマジンと戦う物語。平成仮面ライダーシリーズの中でもトップクラスの人気作であり、個人的にも最も気に入っている作品の一つである。


評価点はこのようなところ

①成長と悲哀に重きを置いたシナリオ

・仮面ライダー作品の主人公では珍しく気弱でヘタレなタイプの良太郎は、最初は頑固ではあるものの基本的には臆病で謙虚な性格で、最終的には大きく成長を見せる人物であり、彼の成長ドラマがイマジンとの交流、時間を守るための戦いを通して描かれている。また、途中から登場する仮面ライダーゼロノスこと桜井侑斗にまつわる物語は、失うことの悲哀を鮮明に描いており、彼が粗野な態度を取り愛理を初め他人に何かと冷たく接する理由、彼の抱える真実は衝撃的なものであり、作品の悲壮感を際立たせている。


②個性的なイマジン達の存在

・大筋がシリアス路線ではあるが重苦しすぎないようにしっかりとコミカル要素も完備している。モモタロスを初めとした味方サイドのイマジン達はどれもアクが強く非常に個性的。イマジン達の個性を上手く反映した動き方が電王の戦闘スタイル、イマジンの動き方にも上手く取り入れられており、彼らの掛け合いとやり取りもシュールで賑やかに感じられ、本編の辛い展開を苦しすぎないように上手く調整してくれている。


③電車モチーフでアイテムの印象やビジュアルも凝っている

・素体のプラットフォーム(電車のプラットホームから来ている)から憑依するイマジンのイメージを想起させる各フォームのビジュアルへの変身、ダサさを交えつつも格好良くイマジンの特色を活かした戦闘シーン、変身アイテムがIC内蔵のパスとIC読取口を変身アイテム調にアレンジしたベルト等電車要素を格好良く魅せるように取り入れられていて、ビジュアル面でのインパクトと格好良さは抜群に感じられる。


不満点はこのようなところ

①序盤のうちのイマジンの仲違い

・良太郎の煮え切らない態度と自分勝手に振舞って暴走するイマジン達は水と油であり、彼らの仲違いシーンで尺を取られる序盤は見ていて退屈でだれる所も多かった。


複雑なSF要素や緻密な設定を賑やかな作風で上手く落とし込み、作品としての完成度を極めた1作。平成ライダー1期屈指の名作であり、是非ともおすすめしたい。