仮面ライダーオーズの個人的評価 神特撮 | りょうぴーの自由奔放批評空間

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評価 神特撮


得点 98点


・平成仮面ライダー第12作品。欲望を持たない青年、火野映司が人間の欲望をメダルに変えてエネルギーとする「グリード」と呼ばれる怪物の一体アンクからベルトを与えられ、グリードおよび彼らが生み出す下僕のヤミーと戦いながらメダル争奪戦に巻き込まれてゆくという物語。個人的には深い思い入れのある傑作だと思っている。


評価点はこのようなところ。


①様々な戦い方を展開してくれる戦闘スタイル

・オーズは3枚のメダルを組み替えながら戦う仮面ライダーであり、使用するメダルに描かれる生物に応じて頭、胴体、足の形態が切り替わるという特徴を持つ。戦っている敵や映司の所持しているメダルに応じて使う形態を変化させながらバリエーション豊かな戦闘を繰り広げることが可能であり、そのため戦闘シーンが非常に鮮やかで見応えがあった。


②単純明快ながら奥深いドラマ

・作風としては2話前後編のドラマで構成されており全体的に明るめではあるがどこか陰のある雰囲気で話を進められており、人間の抱く欲望、正義のヒーローとはどのようなものなのかという問いかけ、グリード同士のいがみ合いや戦力図の変化といった目まぐるしい物語の展開やメッセージ性を含む場面の存在が物語を彩っており、見ていて引き込まれる話の作りとなっている。


③鮮明なキャラクターの描写

・作中に登場するキャラクターは非常に魅力的に描かれている。特に主役である映司とアンクの関係性の変化は見どころで、取り引きで繋がる関係から固い結束で繋がる存在へと変化する過程の描き方が緻密に描かれており、終盤ではその絆を感じられるカタルシスのある描写に感動させられる。他のキャラクターも魅力的で、飄々としていながら本質では他人を鋭く見極めている性格の伊達明、融通が効かないが映司達との交流で蟠りを解き成長してゆく後藤慎太郎、アンクに兄の体を乗っ取られながらも徐々にアンクと信頼を築いてゆく泉比奈、面倒見がよく終盤で比奈に大きなアドバイスを与える店長、欲望に関するワードを全面的に主張する鴻上会長、様々な目的を持って動くグリード一味といった味のあるキャラクターが敵味方問わず多く登場する。


不満点はこのようなところ。

①中弛みが目立つ

・2話構成の仮面ライダー作品にはありがちな欠点だが、本筋を大きく動かなさい話は退屈になりがちであり、キタムランドのようなキャラクターの奇行で退屈さをカバーする話もなくは無かったが間延びした印象を受けた。


ドラマとしての完成度の高さが目を引く傑作。仮面ライダー初見にはぜひおすすめしたい。