得点 17点
・スーパー戦隊シリーズ第31作品。「獣拳」という拳法を学ぶ青年達の修行による高みを目指す日々や悪の獣拳流派との対立を描く物語。正直に言わせてもらうと、戦隊シリーズ史上最悪の恥さらしだと僕は感じた。
主に挙げられる問題点はこのような所。
①徹底的に迷走したストーリー
・ストーリーに関しては一言で言うと、支離滅裂。単調な修行ばかり描いた退屈な展開という点では響鬼と差異はないが、その内容がとにかく滅茶苦茶。強くなるまでの過程をハッキリ描かず、悪ふざけや謎理論を語るシーンを見せられるだけで見ている側の精神が削がれる程、訳の分からない内容になってしまっている。
②戦隊側メンバーの扱いが悪い
・ゲキレンジャー側の扱いの格差が酷い。主人公のゲキレッド、ジャンをやたらと優遇し、彼ばかりを中心に描いて他メンバーの描き方が疎かになっている。その結果、ゲキイエローのラン、ゲキブルーのレツ、ゲキバイオレットのゴウ、ゲキチョッパーのケンは仲間であるはずなのにほぼ空気で、魅力を感じられない、ストーリーにいらないキャラのような扱いを食らっている。
③アクションが活かせてない
・アクションに関してもあまりよろしくない。中国拳法をモチーフにしている作品なのではあるが、拳法らしい動きが少なく、拳法スタイルである必要性を感じない。ヘロヘロでしょっぱいアクションとは違うベクトルで残念なクオリティ。
一応評価点もある。
①悪役が魅力的
・ゲキレンジャー側とは対照的に悪役である人物達は魅力的。理央やメレの掘り下げや理央とジャンの対立関係をしっかり描けている。
全体的に魅力や見どころを感じられない作品。流石にヒーロー物としての超えては行けない一線を破ってきた不愉快極まりない駄作とも呼ぶのも烏滸がましい面汚し、仮面ライダービルドよりかは大分マシだが、本作の不快要素、問題点もとても大きく、到底勧められるものではない。