仮面ライダーゼロワンの個人的評価 良特撮 賛否両論 | りょうぴーの自由奔放批評空間

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評価 良特撮 賛否両論

得点 65点

・令和ライダーシリーズの記念すべき第1作品。AIが実用化されて人工知能搭載人型ロボット、ヒューマギアが様々な仕事で活躍する時代、飛電インテリジェンスの社長に任命された青年、飛電或人が人類とヒューマギアの共存のために立ち上がる。個人的には令和ライダー初の作品というだけあって不安も当然あった。面白かったけどもう少しまともにやれるんじゃないのか…?と感じた。

評価点はこのようなところ。
①アクションシーン、俳優の演技が良い
・俳優の演技は全体的に上手い。特に或人役の高橋文哉さんは、或人の元お笑い芸人だったという設定を生かしてのリアクションの大きさがらしさが出て良いと思った。また、アクションシーンも出来は良い。動きに迫力とスピード感があり、見ごたえがある。必殺技演出もエネルギー、CG演出も高クオリティでかっこいい。

②人間の悪意、人とAIの共存を描いたストーリー
この作品のメインテーマはAIとの交流や人間の悪意、AIが心を持つことと本当にAIと人間が心を通わせられるかがかなり鮮明に描かれており、序盤のAIが仕事に使われることでどうなるかを描き、終盤では人間とAIに生まれる悪意を「ある展開」によって目覚めさせるによって生まれさせることで、悪意を持つことがどのような事態を引き起こすのかがしっかりと描写されている。

③ライダーのデザイン
・仮面ライダーのデザインは水準が高く、シンプルで分かりやすく、なおかつスタイリッシュでかっこいい。近未来感があって余分なパーツが少なく、ごてついていない。以前のジオウが絶望的なダサさだったから相対的に良く見えるのかもしれないが…

不満点はこのようなところ。
①中盤のシナリオが酷い
・お仕事五番勝負編というものが物語の中盤にあるのだが、新しいヒューマギアが出てゼロワンが相手の悪役、1000%社長こと天津垓の変身する、仮面ライダーサウザーとバトルして負ける、そしてヒューマギアが破壊されるという流れが10話も続くので全く面白くない。(たまに面白い時もあったけど)ビルド後半、カブト、ゴーストのつまらない回全般に並ぶぐだつきっぷりで見飽きてくる。(それが終わったら天津ボッコボコ回でスカッとするんだけどね…あと天津役の桜木那智さんを叩くのは筋違いなので何があろうともNG。実際桜木さんはそれで荒らしやアンチから誹謗中傷を食らってたからな。)

②一部キャラの描写不足
・不破諌や迅、滅のような人物は良かったが主要人物の刃唯阿、滅亡迅雷.netのキーパーソンの一人、雷、上記のお仕事勝負編での悪党である天津垓の過去等、掘り下げがないわけではないが浅く、大雑把になっていた所もかなり目だっていた。一応総集編の合間に補完エピソード自体はあったが、そこでも語られていない部分はまだ触れられていないためにやきもきする。
主人公の飛電或人は、改良されたヘタレ無能ヒーロー面サイコ野郎桐生戦兎位の印象で、ひたむきにがんばる姿や熱く夢を語る姿は印象的なのだが、いかんせん言っている説得が似たり寄ったりで、根拠もなく語るため頼りがいがない。

シナリオは序盤と終盤の怒涛の展開は良かったが、コロナウイルスの影響での話数削減、お仕事勝負での中だるみもあって面白いのではあるが傑作とはなれなかった惜しい作品。しかし、話は綺麗にまとめられており、なかなか面白い。劇場版では本編でやりきれてなかった不完全燃焼感を一気にとっ払った神作品なので、そちらの鑑賞もブルーレイ発売次第薦めたい。