備考 これはアニメ版のポケモンサンムーンの記事です。ゲーム版ではありません。
・ポケモンアニメ最高傑作であるXYの後継として造られたアニメ、ポケットモンスターサン&ムーン。ゲームも糞ならアニメも糞と思われたが、やはりその通りであった。
このアニメには、低評価をせざるを得ない場面がいくつもある。
・特筆すべきは、スタッフ交代の影響で前作からのキャラクターデザインのクオリティの極端な改悪、それに伴う作画の劣化。これは、実際に見てもらった方が早い。一例としてサトシの見た目を比較してみた。
XYのサトシ
イケメンやかっこいいと言われる容姿。性格も聖人ぶりが目立つ主人公の鑑。見ての通りXYはキャラデザに力が入っている。
サン&ムーンのサトシのような何か
サトシに似てるただのクソガキ。
年相応の見た目にはなったと思われるが、歴代のサトシに見慣れた人が多いだろう。そのため明らかに違和感を感じる。
このように悲劇的ビフォーアフターを遂げている。ちなみに他のキャラクターは、デザインに関しては特に言うことはなく、普通ではあるが、たまに作画が悪くなる時がある。
見た目が絶望的に気持ち悪い。これは本当にイーブイなのか…？
ピカチュウさん？どうしました？顔と目がおかしいですよ？
これらは放送初期の画像だが(素材が少ないという名目の言い訳)、本編や次回予告、どこを取っても糞キャラデザの影響で毎回ひどい仕上がり。
キャラクターデザインは、作画にも通じる部分もある、アニメの核を成す部分でもあるため、キャラデザを悪くする事は、作品そのものの命取りになりかねない事である。
ちなみに原因を言うと、サトシを初めとした仲間たちは言うて10歳位である。(今更だなおい。)その年齢描写に合わせて制作されたために敢えてデザインを子供っぽくさせたらしい。だが、歴代のポケモンアニメでもある程度年相応な描写はあったため、今更年相応に合わせようとする方が無理がある。(一番大人っぽいXYでも中学生か高校生っぽい位。)
・作中のパロディギャグ含めた全般的なネタ部分が非常に寒い。ほとんど顔芸でごり押してくる感じが寒さを引き出す。
・シナリオもつまらない。成長物語と掛け合わせた冒険物から学園風コメディ物に変わって閉鎖的に。刺激とか興奮といった描写も、ほとんど少ない。たまに長編らしき物がやる時もあるが、やはりギャグ調なキャラデザのせいで歴代と比べてシリアスな感じがしない。
・噛み合わない作画と演技のずれ。アローラサトシは、たまにXYらしい一面を魅せるが、ギャグ路線で基本を突っ走るサンムーンに、シリアスも入れるXYらしい要素は合わない。
もちろん評価点もある。
歴代ポケモンアニメと同じく、キャラクターの掘り下げは深い。
原作では試練のキャプテンだが、アニメではサトシのクラスメートになっているマオやスイレンも、深いキャラクター付けがされており、個人的には好みなキャラクターの内に入っている。
余談ですがゲーム版のリーリエが苦手だった僕がアニメ版のリーリエもあのひどい性格を差し引いても、露骨に萌え狙いの設定が相変わらず無理でした。すみません。
クオリティが低いキャラクターデザイン、シーンと演技のずれ、何一つ面白くないギャグシーン、迷走するジャンル路線、見ても魅力を感じないような悪い内容が出揃ったが、キャラクターの掘り下げやほのぼのした雰囲気で持ち直し、創作物としてのクオリティの平均越えこそ出来ているが、長寿アニメの後釜作品のジンクスか、はたまた別の要因か、過去作品と比べてのクオリティの差を感じてしまう。そのため歴代と比べる場面もあるがゆえにこの評価にせざるを得なかった。
だが、ポケモン創作物としては、原作の設定をほとんどというか9割方をおざなりにしたストーリー、顕著に表れる原作改変もとい改悪に伴うキャラ改悪と、同人として見るなら面白いが、公式でやるには無理があるBW以降のポケモンSPECIALや、ポケモンファンで黒歴史扱いされる程ひどい内容だったリバースト(漫画)よりはマシである。