さぁ、いよいよ実技です。
先ずは検査から。
Bさんにベッドに座っていただきましょうか?
A「Bさん、こちらに腰かけて・・・あ、膝の裏がベッドに当たるくらい深く腰掛けましょうか」
B「こんな感じですか?」
A「はい、いいですねぇ。では、Bさん。胸の前で腕を交差、そう、お遊戯の時みたいにしてみましょう」
B「はい」
A「いいですねぇ。じゃぁ、Bさん。身体を捻ってみましょう。先ず右ですよぉ」
B「はい、こんな感じでしょうか?」
A「いいですねぇ。痛くないですか?無理しないように。今度は左へぇ」
B「はい」
ここで、どちらかで痛みが出たり、行きにくさがあったりをチェックします。
例えば右に捻りにくかったとしましょう。
とするとおもむろに腰椎を触って、
「腰椎の4番目が少し捻じれてるみたいですね。そのせいで動きが悪いんですよ」
4番が5番でも構いません。要は腰の根元辺りです。
けど、その4番目がどのように捻じれているか?
どちらの方向に何度捻じれがあるのか?は言いません。
てか、そもそも腰椎の可動域って
5個全部で左右に10度程度
しかありません。
座った状態で身体の捻りを構成するのは腰椎ではなく主に
胸椎周囲や背部や臀部の筋肉の柔軟性です。
もちろん、大腰筋や腰方形筋や腹部周囲(腹斜筋など)の筋肉の柔軟性は言うまでもありません。
国家資格を持っているはずのA先生は解剖学の基本を一切無視した説明をしているのです。
ま、とは言うものの患者さんは解剖学を知りません。
しかも、この時点で骨盤矯正教の信者です。
「国家資格を持ってるA先生が言うんだからそうなんだわ」
としか思わないでしょう。
また、この場は実技研修。
A先生とB先生のやり取りを「勉強させてもらってる新人君」が異論をはさめるでしょうか?
というか、疑問を持つでしょうか?
「あれ?でも先生、腰椎の可動域ってそんなにありましたっけ?」と。
そうでなくても同調圧力に弱い日本人。
もし疑問を感じても「場の空気」を乱したくないのではないでしょうか?
とにかく、実技のロールプレイングは進みます。
要するにBさんの動作に基づいてA先生が「触診」をしたわけですね。
このまま矯正に入る先生もいるかも知れませんが、もうひと手間かける場合が多いかも。
A「じゃぁBさん。ベッドの上に仰向けに寝てみましょうか?」
B「はい」
A「で、膝をしっかり立てましょう」
B「こうですね」
A「はい。じゃぁ、先ずはお膝を右に倒しますよ。どうですか?痛くないですか?」
B「はい、大丈夫です」
A「じゃぁ今度は右ですよぉ。どうですかぁ?」
B「はい、大丈夫です」
ここで、またまたどちらかで痛みが出たり、行きにくさがあったりをチェックします。
例えば左に倒しにくかったとしましょう。
で、言うんです。
「やっぱり腰椎の4番目が少し捻じれてるみたいですね」と。
ベッドに仰向け寝。
要するに、腰に上半身の重みがかかっていない状態での検査です。
先ほども書きましたが、腰椎の可動域は約10度。
膝がどう倒れるかは、それこそ筋肉の柔軟性にかかっていますが
そんなことはお構いなし。
そして、もう一度ベッドに腰かけてもらって「触診」し
A「ここのズレを元に戻す矯正をかけていきますね」
とBさんに声掛けをします。
骨盤矯正信者になってるBさんは
「あぁ、しっかり検査してくれてるんだわぁ」
となるでしょう。
B「はい、お願いします」
で、おなじみの矯正動作に入るのですが、
先ず新人君たちはその前段階の「触診」からです。
腰椎を触ることから始めます。
ただ、どうでしょう?
何の経験もない新人君が腰椎の正確に触ることが出来るでしょうか?
腰椎がどうなっているか判断できるでしょうか?
次回に続きます。






