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アテネというと青空というイメージだったけれど、到着した日は寒くて雨が横殴りでさらに凄い風で大変だった。ギリシャはやっぱり夏の島が最高なんですかね。島への行き帰りにアテネに1泊か2泊してアクロポリスや古代史博物館に行くのがよいのかもしれない。

とは言え、治安も良さげだし、人もフレンドリーで歩いていて楽しい街ではある。住宅地に入ると、沿道にみかんの木が植えてあり、あちこちに実が生っている。他にオリーブやレモンのパターンもあり。何で蜜柑なのかなあ。でも、濃い緑の色彩にオレンジのアクセントはけっこう合っていて、特に南国気分を盛り上げてくれる。もいで食べてもいいみたい。でもあんまり美味しそうじゃないけれど。一回地面に落ちている(けっこう落ちてる)実の皮をむいてみたけれど、別に不味そうではなかった。実際、剥いた皮とかが落ちてる。誰か食べたんだ・・・

休憩はやっぱり地元のカフェかスタバ。ロンドンほどじゃないけれどちゃんとスタバがある。実はスタバってあんまり好きじゃないんだけれど、でもシステムも同じだし品質も同じなので入りやすくはある。商売している国に税金を払わないくらいがめつい会社だけれど、ギリシャにはビジネスチャンスがあると参入しているのかな。おじさんなんかは地元の行きつけのカフェに行くんだろう。店内は20代の人ばっか。

意外としっかりしていて、レシートに印字されたパスワードがないとトイレに入れないとか、WiFiが使えないとかいうシステムになっている。Wifiできっちり仕事したい人とか向けなのだろう。ギリシャの物価を考えると高い。粉末状の豆ごとぶっこんじゃって、それが下に下りたら上澄みを飲むというギリシャコーヒーも道中沢山飲んだけれど、スタバでもあるのかは分からない。カップの底はまさに泥のよう。ギリシャ人は猫舌なので、出てくるコーヒーはいつもぬるい。ちゃんと頼めば熱湯で作ってくれるのかな。

食事は毎回美味しかったのだけれど、よく見るとオリーブオイルが半端ない。若者はやせているが、年配の人はみんないい感じに太っている。でもがりがりの人もいるんだよなあ。あのオリーブオイルをどこで消費しているのだろう。もこみちが言うとおり、いいオリーブオイルは太らないのかなあ。スロベニアから引き続き計4週間毎日外食でしかもかなり油を摂取したのでちょっとやばい。

サラダは大概上にフェタチーズがのっている。これが美味しい。ちょっと変わった匂いがするので苦手な人もいる、という話を聞くまで、変な味とか思わなかった。まあチーズは色々ありますからね。基本苦手なものがない。最初苦手だったお酒のウゾ、最後の方は大好きになってしまって飲みまくり。もちろん仕事は毎日きっちりです。でもウゾはかなり強い。何かジュースで薄めるとよいと思うが、オレンジジュースもコーラも合わなかった。ギリシャ人曰くストレートか水割りしかないとのこと。透明なウゾは、水を入れると濁って白くなる。不思議。

肉肉肉でやばいかなと事前に思っていたらそうでもなく、やっぱり魚も多いし、なんといっても野菜が豊富。ムサカは茄子だし、ズッキーニも沢山使ったりしている。無数の島からなる国だけあり、やっぱり海産資源を食用に発見したのだろう。イギリスは4方を海に囲まれているが、それ程魚介が好きなわけではないのが不思議。

アテネのやや北寄り、ハランドリ地区のレストランにお客さんによく連れて行ってもらう。まあここは観光じゃあこないですね。町の中心部には観光客向けの店ばかりなのだけれど、ここは地元の人が集まる場所なので、変に高くて不味いということが一切ない。アテネのパルテノンの近くはそんな観光客向けの店ばかりなので、本当に地元の人が行く店に行きたかったら、タクシーでハランドリの中心まで行ってもらった方がよいのかもしれない。正直、ハランドリで7回とか夕食したがどれも美味しく、正直観光地で食べた食事には外れもあった。

地元のサッカークラブ・パナシナイコスの旧スタジアム跡に行ってみる。チームカラーが緑色なので、緑を基調としたものすごい落書きのあと。バレーボールクラブ等一部のスポーツを開放中だった。この旧スタジアムは結構町の中心から近いが、新しいぴかぴかのスタジアムは北のほうにある。元FC東京の梶山が先発するかもという噂を聞き、是非試合を見に行きたかったが、かなわず。ていうか出張ですからね。

ギリシャの神の名前には、ローマ系の名前もついているんですね。これがまた面白かった。ローマもキリスト教が広まる前は多神教で、その概念のギリシャの神々を上手く合わせていったとか。日本も、神道が多神教というイメージだけれど、仏教にも仏陀の他に如来とか菩薩とか何とか天とかキャラが沢山いるし、ローマもだんだんと勢力を増してきて国教となったキリスト教と、過去に信じていた多神教の折り合いをつけようと色々調整したんだろうなあと。

名前を並べると、今までどっちかの名前で覚えていた、或いはごっちゃになっていたことがわかる。
ギリシャ/ローマ
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ポセイドン/ネプチューン
ゼウス/ジュピター
ヘルメス/マーキュリー
アフロディテ/ヴィーナス
エロス/キューピッド

ローマの方は、我々日本人が知っているのは英語読みですね。だから英語のジュピターは実際ローマではユピテル、ヴィーナスはウェヌス、キューピッドはクピド等になるとか。エロス(キューピッド)は元々青年の格好だったけれど、だんだんと子供の姿が一般的になってきたとか。国立考古学博物館に行くと、アフロディテ(美人で知られる)が、彼女に言い寄る牧羊神パンをサンダルで殴りつけようとしている像を見ることができる。息子のエロスもそれに加担して、パンの角を押さえつけようとしている。かなり滑稽な像だ。2000年以上前にこれまた洒落がきいているなあ。

ギリシャ神話は、主人公が神様たちとは思えないくらい下世話で3面記事的な話のオンパレードでかなり受ける。誰が浮気しただの、愛憎半ばするゴシップばかり。そこがギリシャ神話のかわいいところでもある。目から子供が生まれるとかかなり突飛な内容もあるが、確かに日本の古代の神もそういう風に誕生したりしているし、そういう共通する部分が世界の東西にあったというのは面白い。

現代の人でも、昔の神の名前を持っている人がいる。アフロディーティさんとか。イギリスも、変わった名前も増えてはいるけれど、やっぱり多くはキリスト教の聖人等にまつわる名前が多いですからね、やっぱり西洋は名前の流行り廃りが日本に比べて少ない。

お客さんの一人(ギリシャ人)が新聞やニュース系のウェブサイトに拘りがあるので、その話をしていると、ギリシャ人は政治や経済や社会のことを議論するのが大好きだとのこと。盛り上がりすぎてストしすぎで社会があちこち止まってしまっていますが・・・。2500年まえから古代アゴラ等にあつまり市民が議論していた国だけある。2500年前からやってますもんね、と振ると、「そうよ、ヨーロッパは私たちが作ったのよ」だって。凄い自信ですねえ。

でも、経済はこんなんだし、ヨーロッパ連合の中で比較すると完全に途上国扱いのこの国だけれど、やっぱり歴史を重んじるヨーロッパにおいて、ある一定の尊敬を勝ち得ているのは間違いない。それだけギリシャの、ヨーロッパ文化に寄与したものが大きいのでしょうね。

色々な意味で本当に面白い国だった。次回は夏にでも島に行きたいなあ。