こんにちは。
37歳、サラリーマン、絶賛休職中。
私は10年以上前から、一眼レフで写真を撮っている。
仕事に慣れてきて、ある程度余裕が出来てきたので、フルサイズの『Nikon D750』を買った。
“フルサイズ”というのは、簡単に説明すると、撮影するサイズの数が大きい。細かいところまで写真に収められる。
一般人が買える中では、一番大きいと思う。
雑談だが、この『Nikon D750』は、レンズを除くと約840g。
その前に使っていた『Nikon D5500』は、レンズを除くと約470gだったので、倍近くあった。
だが、そのフルサイズの一眼レフ『Nikon D750』に、最近エラーが出るようになった。
1ヶ月ほど前から、一眼レフの液晶に何度か“Err”が出ていたのだが、先週からは全く撮れなくなった。
しょうがないので、修理に出そうと思った。
考えてみると、私は修理などをすることは少ないのかもしてない。
出来ないことがあれば、寿命だと思って買い替えていた。
だが、流石に20万円を越える一眼レフを、簡単に買い替える訳にはいかない。
障害者になった私は、給与が支給されるようになっても大幅に減るのだろうし、贅沢は出来ない。
そもそも、愛情を注いで自分の色を染めていくのが、この“カメラ”というモノだ。
私は、障害者になる前、何度か大阪市梅田のサービスセンター(ニコンプラザ大阪)に行っていた。
“点検パック”というモノがあり、2,000円~4,000円ほどのコースを選び、カメラをキレイにしてくれる。
買ってから1年間は、1回だけ無料で点検できるので、私はちょうど1年経ちそうなときに、サービスセンターに持って行ったりしていた。
「あそこに、もう一度行ってみるかぁ」と思っていたのだが、調べてみて少し驚いた。
私が倒れて半年後、2020年10月30日に移転されていた。
距離的にはそれほど離れた訳ではなく、3km弱の移転だった。
今、平日毎日行っている就労移行支援施設から、2kmちょっと。
だが、身体障害の私が行けるのか、結構不安だった。
もちろん、郵送すれば修理をしてくれるのだが、紙ではなく対面で話を聞きたい。
以前は、予約しなくても修理に出せていたと思うのだが、今は予約しないといけないようだ。
大阪市梅田から歩いて行けるのか分からないので、つい昨日、事前に自分一人で(一眼レフを置いて)向かってみることにした。
歩き始めて初めの数分は、麻痺の影響なのか、視野狭窄の問題なのか、結構ハラハラしていた。だが、歩いていると、歩き方を思い出してきて、歩きやすくなってきた。
自分の知っている街を見ながら歩くのは、とても楽しかった。
またこの辺で、写真を撮りたいなぁ、と思った。
問題は、今週 梅雨が圧倒的に早く開けて、外を歩いていると とても暑いことだ。
気温が40℃近くあるようだ。
「この辺で止めて、帰った方がいいのかな?」
「怪我したり家族を置いて死んだりしないかな?」
と思っていた。
少し時間は掛かったが、ニコンプラザ大阪にちゃんと辿り着いた。
折角なので、係員に今は一眼レフを持ってきていないことを伝えて、案内をしてもらった。
分かりやすく説明をしてくれて、失語症の私でも挙動不審にならずに会話が出来た。(と私は思っている)
予約していないのに、展示などを見てもいいのか、少し不安だったが、「ここの展示を見てもいいですか?」と聞くと、笑いながら「いいですよ」と言ってくれた。
10分ちょっと、展示物やカメラを眺めた。
置いてあった中では、『Nikon fc』が気になった。
撮影素子はDXフォーマットで、従来の『Nikon D5500』と変わらないのだが、形が魅力的だ。
画素数も、今使っている『Nikon D750』とほぼ変わらないのに、かなり軽い。
全員女の子なのは、このカメラが軽いからだろう…。
レンズを除き、本体約445g。
以前、Twitterで知り合った友達が『Nikon Df』を持っていた。
その撮影素子はFXで、料金的にはかなり違うが、似ている風に見えて気になった。
(真剣に、この『Nikon fc』を買おうかと思った)
少し休憩した後の帰り道、電車への徒歩2kmも、ちょっと疲れは出ていたが、自分の足で歩けた。
その後、駅から自宅へも2kmあり、さらに上り坂なので流石に疲れを感じた。
自宅近くのスーパーで、ビールを買おうと思った。
妻に電話で伝えると、長男の宿題の事で時間が掛かったようで、まだ夕食を作っていないようだ。
弁当を家族4人分、それに加えてビール350ml×6本セットを買って、それらを自分の手で持ち、自分の足で帰った。
さすがに相当に疲れた。
でも、これによって、旨いビールを飲める。
それだけで、なんというのか…、そう、救われる。
「あっ!」
と思い、自分のおしりを触ってみると、ナカナカ筋肉が付いている。
これだけ歩けているというのは、障害者でもまだまだ成長できるという証拠だ。
歩き方も、少しずつ上手くなっていると思う。
計算してみると、今日はトータルで10km歩いたということになる。
障害者になって一番長く歩いたかもしれない。
先週は、毎週ドンドン体力が無くなっていくと書いていたし、色んな悔しい思いもあるが、まだまだ“この先”がある。
昨日、ニコンの係員さんに言われたのは、
「一眼レフをファインダーで見ようとしても見えないんですよね?」
「ミラーが倒れているからでしょうか?」
と聞かれた。
私は、全く想像していなかったので、“Err”の事しか伝えられなかった。
翌日、つまり今日見てみると、確かにミラーが倒れて正面を向いている。
このままだと、写真は撮れない。
使用説明書を読もうと思った。
何故私は、使用説明書も読まずに修理に出そうと思ったのか。
だが、仕様説明書には“Err”のことは書いてなかった。
価格.comでクチコミを調べてみると、私と同じように“Err”になった人の話が書かれていた。
失語症の私には、クチコミの内容を理解するのも大変だった。
がんばっていると、「シャッターボタン全押しで回復する」というクチコミが「×全押し⇒○長押し」なのだと気付いた。
試しにシャッターボタンを長押ししてみると、ミラーが元通りになったようだ。
どういう不具合なのかは、価格.comのクチコミに参加している人たちも分からないようだが、これで修理は不要となった。
解決とはいえないのかもしれないが、とりあえず片付いた。
このエラーも含めて、今後も色んな不具合があるのだろうが、カネで解決するよりも、自分自身の知恵で片付けることが大切なのだと思い出した。
障害者になってからは、色んなことが出来なくなったのだが、人に助けてもらう前に、まずは自分で考えることが大事なのだろう。
(でも『Nikon fc』、やっぱり気になるよなぁ~…。)