素晴らしい経験 | 渡部遼介オフィシャルブログ「Ryosuke’ Note」powered by アメブロ

素晴らしい経験

演技講師に限らず、あるいは俳優の先輩として。

または監督としてスタッフとして、というひともいるだろう。


まわりが慕(した)ってくれることは、素晴らしい経験だ。

正直兄貴分として、教える喜びや充足感を感じている。

なんなら、お山の大将として威張っていてもいい。


だが、しかし。


ぼくたちには、それ以上の責任がある。

かれらが演じることが純粋に好きで、趣味やライフワークとしてなら、おそらくじゅうぶんにその責務を果たしている。


しかし、プロとしてビジネスとして成立させるには、よほどの覚悟を持ち寄らなければ、おそらく厳しい。


気持ちよく、満たされた気分に浸っている場合ではない。

業界が求めているような、たとえば若さとルックスと演技力を兼ね備えている女優なら、すでに仕事があるはずだ。

そうでなければ、お互いやった気になっている場合ではない。



ただしそこまでシビアになることの対価が、そのひとの幸せである保証はない。


それだけ困難な道だし、逆にそれでもプロを志向するなら、そうしたまわりに引きずられないことだ。