北の国から | 渡部遼介オフィシャルブログ「Ryosuke’ Note」powered by アメブロ

北の国から

年末にTV放送されてから、シナリオを手に入れて読んでみた。

情景やかれらのことがどんどん伝わってきて、ふだんからTVの安直な説明台詞に違和感を感じていたぼくは、そうそうこうでなくっちゃ、とひとり感動しながら読み進める。


ちなみに設定や世界観が不足して、単なる説明不足な数多(あまた)の台本も氾濫しているのはたしかで。

映画が終わったあと、ぜんぶは説明しないのであとは観客自身が考えてください、とそのまま放り出す制作者の無責任さを感じることも多い。


そうしてDVDを借りて、観てみる。


現在、見てみるとまるでホームビデオのような画質。

ワイドテレビに対応しているはずもなく、なにもしなければ横に伸びる。


だけど、なんなんだろう。


このキャスティングの絶妙さは。



富良野に息づくひとびとが本物に思えて。



たいていはTVのバラエティやCMにおおく露出しているタレントを起用するのが、当たり前のこの日本で。

楽曲でさえ、タイアップで作品とはおよそ関係のないイメージを平気で持ち寄るその傲慢さが。


少なくともこの作品には、ない。


これは出資者の長期的なビジョンがきわめて優れているのか。

はたまたクリエイター側の努力の成果なのか。


この作品にタレントの匂いを持ち込む俳優がいたら、その時点でなにをやっても嘘になる。

それに出演者の、台本の読み込みの深さ。


直接的な説明台詞がないぶん、その思慮深さが滲(にじ)みでてかれらのチャーミングさが倍増している。


生成(きな)りのセーターにニスを塗りたくりピカピカで綺麗だと言ってしまえるようなひとびとにも、かれらを見て人間の本物の魅力に気づいて欲しい。

ドキドキして欲しい。


ひとつ後悔したのは、台本を読んでからDVDを見たこと。


なにしろ、たいていの映画やTVドラマは原作にはかなわない。

時間制限やいろいろな制約に縛られているせいかもしれないが。


これは、知らないで見たほうがよかった。

それくらい、演出、出演者がよかった。


日本の作品が世界で一番、優れているんじゃないかとさえ思えた。