踏切の犬 | 渡部遼介オフィシャルブログ「Ryosuke’ Note」powered by アメブロ

踏切の犬

踏切で待っていると、目の前に毛並みのきれいな大型犬が、自転車にまたがった飼い主の男性の横できちんとお座りしている。


それを後ろから眺めていたら、ピクン! と反応して、こっちを振り向いた。

高級な外見とはうらはらに、人なつっこそうなキラキラした目をしてぼくを見ている。


おっ! とときめいたその瞬間に、ゴンっと頭蓋骨まで響いた音。


かれの飼い主からの鉄槌(てっつい)。


驚いて飛び上がるも、お座り! お座り! と首輪をグイグイ閉め上げられる。

このバカが…。 と飼い主。

身綺麗な格好だが、いかつい。顔は見えない。


そうこうしていると踏切が上がり、かれらは行ってしまった。


その場限りではフォローできても、かれらにとっては毎日のことなのだから。

へたに介入すると、その後はもっとひどい目にあわされるのかも知れない。

飼い主のもとに帰るしかないのだから。


無力感。


キュッと胸が痛んだ。