かつての頃 | 渡部遼介オフィシャルブログ「Ryosuke’ Note」powered by アメブロ

かつての頃

時間があれば、ものごとが進む、とは限らない。悶々(もんもん)としたり眠たくなったりして、無為(むい)な時間を過ごしていた。

むかしTVを観ていたら、夜中に悩んだ芸人さんが電話先の先輩に走れ! と言われ、しぶしぶ近所を走りまわってきたら頭がスッキリした、というのを思い出した。

痩身(そうしん)のためにと憧れていたジム通いも、やがて立派な趣味に変わり、と同時にほかに蓄積されていくなにかを探した。


ただ動き回って忙しさにかまけても、ほんとうの寂しさは埋まらない。じつは後輪浮かせた自転車を一生懸命漕(こ)いでるくらいで、なにも残らないんじゃないか、とさえ思うこともある。

セッティングすれば電球ぐらいは光ったかもしれない。が、それも降りれば消えてしまう。


立ち上がろうと手をかけた取っ手がぐらぐらしていては、いつまでも腰を入れることはできない。


もしそれがほかのだれかなら、そのひとがじぶんのために立ち続けてくれることを信じなければいけない。


そしてきっとぼくも、だれかのためにそうありたいと思う。