生きた間(ま)と、死(し)に間(ま) | 渡部遼介オフィシャルブログ「Ryosuke’ Note」powered by アメブロ

生きた間(ま)と、死(し)に間(ま)

演技は聞くことから始まる、とは、トレーニングを始める初日に聞かされる言葉だ。
自分が舞台上でこれ以上なくスムーズに展開しているときには、自分のご都合主義でないか今一度、疑う必要がある。

残念ながら多くの俳優には癖(くせ)がある。一言一言、考えてから言う者。自分の語勢(ごせい)に惑わされ、短いセンテンスごとに間を空けてしまう者。全体から見れば無用な見せ場を、その欲求に耐えきれず身体を差し出してしまう者。

そうした状態に比べれば、生きた間(ま)はむしろ物語を明確にする。演出にもよるが、早いテンポを作れるなら、そうした間を恐れないことだ。

ただし台本が読めていない場合は、作ることができない。いわゆる"死に間"となる。
それ以上に、役者がその台本の面白さを理解していないのに、観客に伝えたいというのでは、あまりに無謀(むぼう)過ぎる。