
谷村梢は小学校四年生を担任する補助教員だ。「カニは縦にも歩けます!」と理科の授業で実証し、注目されたのは、いじめられっ子・中尾文吾。
梢に、スーパーである教師の万引きを目撃したと告げたまま下校。その日、文吾が襲われた。襲われる直前、梢の名前を呼ぶ声を近所の人が聞いていたという。
梢に注がれる疑惑の目…。日常の謎が“深い”ミステリーに! 表題作を含む魅力の七篇!
「BOOK」データベースより
初読の作家さんだけれど前々から気になっていて、『傍聞き』とか 『陽だまりの偽り』とか、読みたい本が何冊かあったのだけれど、なかなか見つからないまま時間が過ぎていくので、辛抱たまらずこれを買ってみた。
表題作の『波形の声』が一番最初に収められている。これは軽いミステリーになるのだろうか。
小説といえばミステリーだった時代があるような気がする。それは僕の中だけかもしれないけれど──いや、「このミス大賞」があるくらいだから、世間もそうだったのではないだろうか。
ちなみに「このミステリーがすごい大賞」第一回は『四日間の奇蹟』の浅倉卓弥が受賞したことを憶えている。
美しい文章を書く作家さんだけれど、その後ヒット作は出ていないように記憶している。
さて、『波形の声』だ。
読み始めて感じたのは、悪い意味ではなく古い小説を読んでいるような気分になったことだ。
文体からして、本格派の匂いが漂ってくるのだ。
へえ、こんな作家さんだったのか、と意外だった。
先の読めない作品も多かった。いったいどうやって展開していくのかがさっぱりわからないのだ。ちょっと戻って読み直すということをやったのも久しぶりな気がする。
それぞれに軽いどんでん返しが用意されている。予想を覆して、いい短編集だった。
おすすめ度★★★✪☆
ちなみに✪は0.5です。
なんで白黒半分ずつの星がないんだろう?
需要は多い気がするのだけれど。
そして話は全く飛んで韓国。
そろそろ国交断絶してもいいんじゃないの?
韓国って、必要?
天皇陛下に謝罪を求めるなど、常軌を逸している。
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