気分が沈んでいる時はよく空を見上げる
冬の空は凍てつくように寒いのにとても美しくて
その美しさに心が慰められる
 
雲の隙間から差し込む光の向こうは
魂の還る場所という気がする
 
 
ここ数日、色々心が揺れることが続いて
大きな感情の波に動けなくなっていたけれど
それでも時間は確実に流れていく
 
 
職場の窓から見える桜の枝先の
日ごとに少しずつ膨らんでいく花芽が
もうすでに春の準備をしていること
再び季節は巡ってくるのだということを教えてくれる
 
 
もう数日後にはファイナルが始まる
 
悔しい結果で終わった選手も
次の課題が見つかった選手も
手ごたえを感じた選手も
試合が終わった瞬間から
全て次の試合への準備が始まっている
 
始まったものは何でもいつか必ず終わりが来る
でも終わりはまた何かの始まりにつながっていく
だから私たちができることは
その時々にすべきことをしっかり最後までやり遂げるだけなのだろう
 
 
 
 
今回のNHK杯で心に残ったのは
プーをぎゅっとしてからリンクへ勢いよく出ていく羽生選手
 
 
 
 
 
日野選手と長久保コーチとの演技前のグータッチ
そして、演技を終えて戻ってきた日野選手を見つめる優しいまなざし
 
 
 
何があっても受け止め傍にいてくれる存在がいること
選手はリンクにひとり向かう時に
どんな時も見守ってくれている人の存在を背中で感じ

自分一人で戦っているのではないと強い気持ちで戦えるのだろう

 

 

 

 

Numberの記事を始めとして
今回いくつかのスポーツ紙の記事に書かれていた
羽生選手とブライアンの関係の一つの転換期のことを興味深く読んだ
 
 
今季ループの成功率を重要視する羽生選手と
プログラムの完成度を高めたいブライアン
シーズン初めには少しずれていた二人の目指す方向性が
スケートカナダ後に話し合い場を持ち
お互いの本音をぶつけ合ったことで共有できたという
 
「ブライアンと5年目にして本当の垣根のない関係になってきた」
 
 
 
その一つの成果が観客に意識を向けることだったと
 
「自分の滑る喜びをみなさんの前で感じることが出来た」
「フリーは遠くのお客さんまで視線を移しながらやることが出来た」
 
 
今回フリーの演技で見えたのは
もう記憶の中でしか出会えない懐かしい景色
 
出会って別れてきたもの
手に入れて失ってきたもの
それは自分を形成し支えてきたもの
 
人はそれぞれ自分の原風景を持っている
彼の心の中の原風景も見せてもらえたのだろうか
温かい余韻が心に残る演技だった
 
ひとつ経験するごとに風景は変わっていく
想いを込めて作り込まれていくプログラム
次のファイナルでどんな景色を見せてくれるのか楽しみに待っている
 
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