大型(?)の低気圧が日本列島全域を覆っているせいか、今日は朝から強風が吹き荒れている。
横浜本牧埠頭あたりでは朝6時にマックス26m/secの風。その後やや落ちて、ゲレンデのアベレージは15~18m/secくらいか。この風だと残念ながら、僕の技術と所有するギアでは走ることすら出来ないだろう。
そんなわけで今日のウインドは中止。早々に引き上げてきた。ちょっと情けないが、レスキュー沙汰になって周りの方に迷惑を掛けてしまうよりは、そのほうが良いとの判断で中止にした。言い訳ではないが、こんな日は十分なスキルと体力を持つ人しか海に出ることは許されない。

強風下のセイリングは、普段にも増して危険度が上昇する。
まずはオーバーセイルによるセイリング不能状態。強風下ではセイルアップはほぼ不可能となるため、風の力を利用して海中から体とセイルを持ち上げる、ウォータースタートというテクニックが必となる。
ただこれも風が強すぎると海面から浮き上がった瞬間、風下に飛ばされ、また最初からやり直しの繰り返しとなる。そのうち体力を使い果たし、ボード上で体力が回復するのを待つといった状況に陥り、風向きによってはこの間にどんどん沖へ流され、気がつくと海岸線がはるか彼方にといったことが起きたりする。

さらに怖いのは、飛ばされたときにセイルが何らかの理由で、海面ではなくボード上に乗ったとき。セイルによる海水との抵抗がなくなり、あっという間にボードが流されてしまう。こうなるともう泳いで追いつくことは不可能。一度この状況に陥ったことがあるが、そのときは直ぐにセイルが海面に落ちたため、運良く追いつくことが出来た。もしそのままボードが流されていたらと考えると.......。

もうひとつ、「プレーニング」という海面を高速で滑走する状態にも危険は潜んでいる。ウインドサーフィンでは、スピードが出てくるとボードと海面の間に空気の層が発生し、水の抵抗が限りなく低下することで高速での滑走が可能となる。この状態を「プレーニング」と言うが、上級者になると時速50km/h以上も可能。恐らく体感速度は7~80km/hにもなるのでは。
そんな時、万が一進路上の浮遊物(木、ロープ、大きなビニールなど)にボードやフィンがヒットすると、急ブレーキがかかった状態となり、体が前に飛ばされ思いっきり海面にたたきつけられる。その場所がセイルやマストの上だと骨折や、脱臼することも。体に異常がなくとも、こうなったらほぼ100%フィンが損傷し、以後、セイリング不可となる。

その他、セイルの破損や、ジョイント(ボードとセイルを連結する器具)の破損など、トラブルが発生する確率は、風速に比例して上昇する。そうなると技術・体力の他に、入念な準備というのも強風下のセイリングでは必要で、プラス、単独での出廷は極力控えるというのが基本だと考える。

海からの帰り道、もし海にでていたらどうなっていたかを頭の中でシミュレートしたが、どう考えてもハッピーにはなれなかったというのが結論。何艇か出廷待ちの人もいたが、事故が無いことを祈りつつ無理やり自分を慰めて帰路についた。

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