2006年1月7日、完成式。
 
幼稚園の入り口ではスリランカと日本の国旗を持った園児達が私達を待っていてくれました。
 
日本の国旗に迎えられるなんて、人生でこれっきりかもしれません。
南国特有の鮮やかな色のお花で作られたレイを首にかけてもらいました。
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そして園長先生と初対面。
この幼稚園は園児の半分を津波でなくしたそうです。
津波の後、先生は自宅を開放して授業をつづけていたとのこと。
本当に頭が下がる思いです。
 
今回の幼稚園建設にあたり社長がたった一つお願いしたこと。
 
それは慰霊碑の建立です。 
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日本の書道家が書いた「祈・慰・霊・平・和」の文字を刻んだ五重塔を立てて欲しい。
その願いはかなえられて園舎のとなりにありました
 
スリランカの職人さんが彫ってくれたんです。
きっと人生初の「日本語」。
でもとても綺麗に、台座の文章もあわせて彫ってくれました。
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お坊さんのお経の流れる中、開園式は厳かに始まりました。
その後に園長先生や間に入ってくださった方々の挨拶、子供達の踊りや歌が続きます。
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村の人々も大勢出席してくれました。
 
みんな初めての日本人に興味津々の様子。
この日の為にサリーを借りてきたのですが、みんな
「ラッサナイ(きれい)」と口々に言ってくれます。
 
あら~きれいってサリーが?それとも私が?なんてつっこみは心の中にとどめて、楽しいひと時を過ごしました。
 
もちろん亡くなった方も多い地域、楽しいのは不謹慎かもしれません。
 
でも「助かったものは生き続けなければならないんだ。亡くなった人の為にも。」
と言った村人の言葉が、ああ、そうなんだ、と思わせてくれました。
 
つらいことがあった分だけ、いいことがみんなにありますように。
 
そしてここから新しい一歩が始まるのならこれほど嬉しいことはありません。
その時に思った気持ちは今も変わりません。
 
つづく。