医師になって26年経つが、岩本麻奈先生の主張に120%同意。
現在の医療における予防とは、言わば「病気作り」。

細大構わず異常所見を見つけ出して、

それらを全て潰した先に「健康」が待っているという幻想に基づいている。

が、実際には違う。

そうじゃない。


加齢とともに、多少の不具合とは共存するのが自然というもの。

そもそも、定期的な全般型健診を受けても、総死亡率、心血管疾患死亡率、がん死亡率のいずれも有意には減少させないという結果が示されている。(Cochrane Review, 2019年など)

高血圧、脂質異常症、糖尿病などの診断数は増えるが、それが必ずしも長期的な予後の改善(脳卒中や心筋梗塞の回避)に直結しているかは、集団全体で見ると分からないのが実情。

がん検診については各々の部位ごとに論ずる必要があるものの、
有効性を議論するにあたっては、偽陽性・偽陰性、過剰診断、などの不利益とのバランスが不可欠である。 

 


岩本先生は、
『現代医療は、

・測れるもの

・数値化できるもの

・短期で結果が出るもの

しか扱えない構造になっている。』

と看破しておられる。

そもそも元気さ、活力、幸せ、などといった「健康」は本来、
定量的な、あるいは可視化できる評価に馴染まないのであって、
無理矢理に医療の俎上に載せようとすべきではない。