可愛らしく美しい女性達のライフコミュニティ

松本 りょうこ です




『舟を編む』


以前
映画のCMを目にしたときに


・タイトルは どういう意味だろう
・何を意図して このタイトルなのだろう



と 興味が湧いたのですが
その時はタイミングを逃していました。




先日 たまたま 見つけて
DVD鑑賞しました

※画像はインタネットよりお借りしました
2013年製作 監督:石井 裕也
主演:松田龍平・宮崎あおい・オダギリジョー 他




ある出版社の物語


21世紀に相応しい
【今を生きる人々のための辞書を作ろう!】と

辞書編集に
奮闘・没頭する人々の姿が描かれている映画





その中で
好きな言葉の一つに


『辞書は言葉の海を渡る舟
編集者は その海を渡る舟を編んでいく』


があります





辞書を引くのは
伝えたい だれか がいるから


辞書を引くのは
コミュニケーションを取りたい 相手 がいるから





どの言葉なら伝わるか
どんな言葉が より適切か



想い があるから
人は調べる作業を必要とするのです




また、辞書の中身もさることながら
大切な紙へのこだわりのシーンも



一枚一枚めくる
紙の厚さや手触り、めくりやすさ



細部にまで 
人を想う 編集者の様子が伝わってきました






そして

何もないところから
一つのことを完成させる


その道の果てしなさ




何度も挫けそうになったり
投げ出しそうになったりしても



諦めずに
懸命に貫く姿




辞書作りは
完成まで30年もかかることもあるといいます



日々の地道な作業
コツコツと積み上げていくこと




完成という言葉が

もし
自分自身にあるとするなら





それは
死ぬ時かもしれないな、と思いました。




もしかしたら
死んでも 未完 かもしれないけど


少しでも 完成に近づいていたい。





せめて
自分という人生の物語の
終止符には
 

笑顔で居たい
笑顔で居れる自分でありたい  そう願います





また特に 
胸が熱くなったのは


主人公の馬締(まじめ)さん(松田さん)が

出来上がった辞書の原本を持って
編集長の入院する病院へと急ぐシーン




でも
人の死は
待ってはくれないもの




会話や説明は無くとも


映像の切り替えで 
察することのできるシーン展開

 


ゆっくりで穏やかな作りだけど
胸内には 熱いものをもって進んでいく 

そんな映画だなぁ、と思いました



 


そう言えば学生時代に
ある先生から


『辞書は何度も引いて
自分のものにしていけるのが良いところ


手垢や汚れがついたりしていく事で
愛着が湧く


だから
電子辞書ではなく  紙の辞書を引いてください』



と、言われた記憶があります。




 
その時は 
何となくしか解らなかったのですが



今想うと

本に触れる

という事は


その本を作った人に触れる 
という事なのかもしれません





今はデジタル化で
便利で楽なものばかり溢れているけど
 
久しぶりに辞書を開いてみようと思いました


編集者に
触れるつもりで。


 


良い映画に出会えました

有難うございます


りょう