中国の成長は引き続き力強く、自動車販売もアメリカを抜き世界一になり、さらにGDPも今年には日本をゆっくり抜き世界第二位となる予定。
 いまやこの力強い中国の成長や、新興国の成長にのれるか否かが日本経済の今後を大きく左右する。とくに、中国においていま成長しているのは、沿岸部ではなく内陸部だ。その内陸部に対しては日本企業の進出はやっとスタートした、と言う感じで、韓国企業や台湾企業などに比べてかなり進出が遅れている。
 さらに、日本企業が中国をはじめ、新興国で成功の鍵を握るのは、やはり日本人のビジネス・センスだろう。しかし、個人的にはその点に関しては悲観的だ。というのも、今日本企業で働くビジネス・パーソンが、インフラも整備が余りされていない、商習慣も、言語も異なる新興国においてゼロからビジネスをはじめるパワーのある人たちがどれだけいるだろうか?現地の人たちは、昨日より今日、今日より明日の物質的豊かさを求め、さらには家族を豊かにしたい、という強烈な熱意を持っている。そんな彼らを社員としてマネージしたり、ビジネス・パートナーとしてやっていける日本人はいるのだろうか?