先日NHKのプロフェッショナルを観た。その回は、総集編のようなものであり、リーダーシップに関して、今まで登場した人のコメントを集めていた。いろいろとコメントしたい事があるので、しばらくはそれにお付き合い頂きたい。
 まずは、ローソン社長の新浪氏のコメントから。彼は、基本的にリーダーシップとはある意味トップダウンであるべきである、と言っている。しかし彼は、そのトップダウンの運用が誤っている、としている。続けて彼は、日本の多くの企業のトップは方向性を決めて、あとはその方向性へ向かうためのやり方は自分で考えてください、と放任してしまう、と言っている。
 まさにその通りである、と思う。小生が体験した例では、そのリーダーが示す方向性が明確ではない例。しかも、その方向性が一定ではなく、毎回ころころ変っているかのようなケース。さらに、その不明瞭な方向性にもかかわらず、完全に放り投げ、そしてしばらくしていきなり思い出したかのようにチェックをして、なぜ分からないんだ!と怒るケース。こういうトップだと、下にいる人たちは本当に困ってしまう。
 それでは、どうすればよいのか?新浪氏は、「理解をしてもらうためには繰り返し分かりやすく話をする。熱く語れ」としている。しかし、これも部下、社員との信頼関係があって初めてできる事で、いきなりトップが自分のところに来て、何度も同じ話をするだけでは、ただうっとうしい、あるいはしつこいだけだ。まずは、彼らとの距離感をいかに縮めるか、ということもあわせて考えてほしいものだ。