ゴミ箱をチェックする総理大臣 | 大河と龍

ゴミ箱をチェックする総理大臣

東條英機は最後には東京裁判でA級戦犯にされ、絞首刑になるのだが、かなり細かい性格だったという。

 

 

連隊長の時は兵隊が飯を食べているかどうか残飯の残りをゴミ箱をあさって調べたという。兵隊が食べるものがうまくないので残す。そんなことはあってはならない。いい連隊長である。(笑)

 

ここまでは、いい話だなあ~とすませられるが、なんと総理大臣になってまでやったのである。

 

大東亜戦争により逼迫した食糧事情。衣服の配給。(おどろくなかれ当時は服さえ配給になり、商店には置いてない。配給の切符と交換する。つまり金を出しても買えない。)国民の生活はどうなっているか?東條は庶民の物干しにある洗濯物を自分で触って「まだ木綿だ。」と安堵する。 食料については自分でゴミ箱をあさって残飯をみて何を食べているのか、確認した。

 

これを見て内大臣の木戸幸一は「もっと大局的な見方をしてくれ」と言ったが、これは連隊長時代からの性格なのでなんともしようがなかった。国民は呆れた。

 

こういう手合いは職場にも多々いる。プレゼンの書類にこだわったり、文言にいちいち小姑のように指摘してくる輩だ。そういう上司を持った部下は苦労する。しかし少なくともアジアの植民地を欧米から開放すると言っている国のリーダーがこれでは困る。他に人材はいなかったのか。そこに戦前の日本の不幸がある。