この病気になってから今までは、自分と闘うことだけしか考えられなかった。


・始めはこの病気になって、身体がどんどん思うように動かなくなっていく現実と恐怖との闘い。


・次は毎日起る痛みとの戦い。


・そして自分がこんな病気になってしまったんだという事を受け入れる事との闘い。



朝、目が覚めた時に「今日はどこが動いてどこが動かないんだろう?」と確認して、その日に自分のできる事をやろう。
と今まで自分の病気とその症状、そしてそれを受け入れるという精神と闘う事だけで精一杯だった。


ここまで来るのだけで、こんなにも長い時間を費やした。
今でもその全てクリアできている訳ではない。
が、最初の頃に比べたらかなり落ち着いてきた。だから次の事を考える余裕も出来た。

だが、その結果がこれだった。。。
(やっと、ここまで頑張ってきたのに)という思いを見事に粉々に打ち砕かれてしまった。

何かが間違っている。

この国はこの国の人達は何かが変わってしまった。
諦めと物質的な物に対して不自由が無くなってしまったからなのだろうか、他の人を思いやる気持ちを失くしてしまって、自分さえ良ければいいと思う人が多くなっていまったのだと感じた。
少なくても僕が子供の時は、間違っている事を教えて正してくれる人達がいた。
今みたいに、事なかれ主義みたいな事は少なかったはずだと感じた。


何かが間違っている。。。
でも、それを僕がどうしていったらいいのか?


その時は意気込みはあったものの、皆目検討がつかなった。
その日から、病気の事と同時に自分が何を出来るのかどうしたらいいのかという事も同時に考え調べていく日々が始まった。






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