先日、ニュースをみました。
介護に関するニュースです。
2000年から介護保険制度が始まって、40歳以上の方が介護保険料を納める代わりに、介護負担が1割になるというものです。
でも、そこでも本当の実態を知らない国の考える建前の制度なのでいろいろと制限があります。
要介護5の一番支給率の多い場合でも。
要介護5というのは、そうとう悪いと国が認めてもらえた人の場合です。ほとんどの人は身体が悪くても要介護の数字は低いです。
支給率もそうですが、それによって受けられるサービスも全然異なってくるんです。
○自宅に介護者いる場合(Aさん)・・・介護保険を使っても年70万円前後の自己負担がかかります。
勿論、ヘルパーの人も来てくれますが、呼吸不全や栄養が取れない病状の場合、それは医療行為にあたるため家族以外はできません。
タンを取るのも1日30分おきにしなくてはなりません。
お金もかかりますが、それ以上に介護人の労力は相当なものです。
○共働きの介護者がいる場合(Bさん)・・・自宅を空ける時間が多いので、その分の介護として家政婦さんに面倒を見てもらわなくてはなりません。
そうすると、年180万円以上の自己負担がかかります。
それでも、家政婦さんもヘルパーさんも病院みたいな完全看護はできないため、仕事から帰ってきた家族がAさんと同じように介護を補わなくてはなりません。
○介護施設に預けている場合(Cさん)・・・この場合は完全看護で家族の労力的な負担は軽減されますが、その施設によって上の2つよりも多くの自己負担がかかります。
そして、政府は今、介護施設の削減と在宅看護を推進しています。
そうなった場合にCさんがその施設と同じような、家庭介護を
するとなると、月68万円(年間816万円)以上の自己費用がかかるのです。
それにあくまでも、この金額の算定は 『要介護5』 と国が認めて、医療や介護の自己負担の割合が1割のケースです。
ニュースでは簡単に金額を割り出していましたが、それだけの問題じゃない。
金額の問題にしても、、介護する側の心労や労力も、それが何年続くのかわからないという事です。
在宅介護を病院から宣告され、24時間介護のために会社を辞めざるを得なかった人もいます。
介護する側、介護させる側の労力を考えたら、お金も大変ですが、それ以上の困難が続くのです。
介護される側が地獄なのか? 介護する側が地獄なのか?
僕も階級は低いですが、要介護認定者です。
しかし、僕は年齢の問題で介護保険の対象外です。
それに年々下がっては行くものの、障害年金はもらいながら、今は一人でくらしで、本当に周りの人達に支えながら、何とか生活はできてます。
周りの人の支えがなかったら。。。本当に今、どうなっていたかわかりません。
だからこそ現在風化してしまいそうな、北海道夕張市の人工透析を受けなければならないお年寄りの問題はどうなるのでしょうか?
気になります!
周りに人がいなくなって、ご老人がご老人を介護しなければいけない社会。。。
身体が不自由になっても、国は助けてくれない。
お金を持っていないと、きちんとした医療も介護も受けられない日本のシステムの現実。。。
僕は、ふっと思ってしまった。
「突然なりたくてなった病気じゃないのに、僕はこの国のオニモツになってしまったのだろうか。。。?」
僕は、当然左腕の痛みから始まって、3年半で呼吸不全になったり、1年に何度も入退院を繰り返す状態まで進行して来てしまいました。
今は健康でも、誰もが突然どうなるかわからない可能性があるのに!
ですから、今と言う時間をできるだけ楽しく使ってください。
後で後悔しても、時間は戻ってきません!
これから、参議院が始まり政治家のみなさんが目の色を変えて票集めをするでしょう。
でもその結果、僕らの本当の痛みをわかってくれるような社会になるのでしょうか?
お願いだから、自分の票集めだけのために、『福祉、福祉』と叫んでほしくない!
最後に、ショートステイと言ってAさんが30日だけ病院で介護者を預かってもらっている時の言葉が印象に残りました。
「何もしなくていい生活が、すごく楽に感じられる。
でもそれって、みなさんがやっている普通の生活なんですよね。」
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