それからというもの、毎日が地獄の連続だった。

冷静に考えなくちゃと思いながらも、とてもじゃないが冷静じゃいられない。


「外と内から突き刺すような痛み」

「どんどん動かなくなっていく身体」

「あたりまえの事があたりまえにできなくなっていく恐怖」

「一体どうなるのかわからない、これからの不安」


毎日、毎時間、毎秒。。。それらが僕を苦しめた。


ただ父達の前でつらい顔をみせる訳にはいかない。

二束のわらじを履いてやっていくどころの問題じゃない!

自分の頭の中を整理することすら、出来なくなっている。


本当に気が狂いそうだった。


「家に帰って、眠りにつくのが恐い!」

明日は、目を覚ますのか。。。

明日は、どこが動かなくなっているんだろう。。。


この病気になって一番の試練がやってきた。


今の状態の自分を自分で受け容れなければいけない事!


これは、簡単そうで一番難しい。


『1リットルの涙』を書いた、木頭亜也さんがその中で言っていた。


『重い荷物を、一人でしょっていきます。』

『こう決断するのに、少なくとも1リットルの涙が必要だったし、』

『これからは、もっともっといるものだと思います。』


彼女の気持ちはよくわかるが、残念ながら僕は簡単に泣けるタイプではない。



でももしかしたら、涙にならない涙は1リットル以上流したかもしれない。





                                                 よろしければ、応援クリックをお願いしますベル 右下矢印

1リットルの涙―難病と闘い続ける少女亜也の日記/木藤 亜也
¥560
Amazon.co.jp