また検査の日々が続いた。

1週間以上経っても、微熱は下がらなかった。
その間僕はまったくと言っていい程動けなかった。

たまにSさんが話しにくる。
Sさんは人柄なのか入院生活が長いのか、この病院の事を良く知っている。
入院していると、それだけでストレスが溜まる。
Sさんも良く僕の所にグチをこぼしにきた。
Sさんのお陰で看護士の人達やインターンの先生までが僕の診察室に訪れるようになった。

さながら僕のスペース、ちょっとした相談所&休憩所となっていた。
だけど、さすがにいつもは厳しい!
だから、調子の悪い時や一人になりたい時にはカーテンを閉めておく。
暗黙にできた「只今、休憩中」のサイン。

そんな中、【筋電図】【誘発電位検査】が行われた。
身体中に電気を流すのだが、何とも言えない痛みを伴う検査だった。

しかも、【誘発電位検査】は医師の単純なミスで2日に渡り、やらされることになった
用紙を取る時に、プリンターの所に置いてあった、自分が飲んでいた飲み物の入っていたコップを機械の上にこぼしたのだ
はっきりいって、いい加減にしてもらいたかったビックリマーク

お陰で寝たきりの状態が続いたが、良くなるのであればと痛さにも、身体のだるさにも耐えてみせた。

後は週に1度来る、教授回診
今後の医師の為になるのなら仕方ないと思っていたが、あれは頭にくる。

偉そうに大名行列で来て、患者の身を一つも考えないでいる。
その中でも、一番腹がたったのはウェットティッシュだ!!

最初から、汗だくの手で痛いという人の身体を無理やり動かして、終わると直ぐに集団のエリートであろう研修医が当然の如く直ぐに教授先生にウエットティッシュを患者の目の前で渡す。
院内感染とかいろいろな意味があるのだろうが、「俺の身体は、そんなに汚いのか!」と激怒した。
もっと他にもやり方があるだろう。

教授として教えるのなら、患者の気持ちを一番に教えてやらなければその時点で医師として失格だ!!と思った。

だから、2度目からはボイコットした。教授回診がある日の時間がくるとトイレに隠れてやった。
そうしたら、僕の担当の研修医が次に言ってきたのは、

「お願いですから、教授回診をうけてください。僕の立場もわかってくださいよ。」

(なんだ!? 患者の立場や気持ちよりも、ここは研修医や医師の立場の方が重要なのか?)

あきれ果てた!
意地でも、早くここから出てやろうと思った。

日本でも有名な病院がこれじゃ、今後の医療が心配だ。

この時に学んだ事は、病気になったら病院で選んではいけない、医師で選ぶべきだということだった。

                                                 よろしければ、応援クリックをお願いしますベル 右下矢印


「どれだけ涙をながしたら。。。」

1リットルの涙 DVD-BOX
¥20,520