午前中は市民総合体育館で修行をし、我が家へ戻ってお昼を食べ、そのまま一時間ほど仮眠を取り、今夜の決戦に備えた。

いや会場で寝てしまうということはないだろうけど、最後をスタンディングで迎えるためには、少しでも体力を温存しなくては、と思ってさ・笑。
 
 
さて電車に乗って目指すは、神田共立講堂。
地下鉄東西線の竹橋駅で降り、数分歩くと…すでに100人くらいが待っている。
 
 
今夜のコンサート『吉田拓郎ライブでナイト』の看板を写メる人、看板と一緒に写真を撮る人、老若男女ならぬ僕と同じような年齢の〝老々男女〟が、共立講堂の周りを取り囲んでいる。
 
 
僕の席は二階の割と手前の方で、正面に拓郎を拝むことが出来た。
ドラムス、ベース、ギターが二本、キーボードに武部さん、オルガン、四人のボーカル隊、そして吉田拓郎という、ライブの原点に還ったようなシンプルな編成で、拓郎自身がかなりリラックスした感じで始まった。
〝大いなる〟と〝今日までそして明日から〟のミックスが一曲目。
〝私の足音〟〝人間の「い」〟と続き、さてMC。
 
 
最後に拓郎のコンサートを観たのは、いつ何処でだったか。
武道館か東京ドームだろうか。結婚して子どもが生まれてから、拓郎のコンサートに行った記憶がないので、三十年ぶりくらいだと思う。
 
演奏が始まって、今日のセットリストを覚えておこうとしたが、涙が出てきてしまい、拓郎の姿も揺らいでしまう状態だったから、これはもうとにかくこの場この時間を楽しむことだけにした。
 
〝アゲイン〟〝この指とまれ〟〝流星〟〝I'm in love〟〝ガンバラナイけどいいでしょう〟〝恋の歌〟〝ともだち〟〝やせっぽちのブルース〟などなど。
しかし、最後の曲が〝俺を許してくれ〟…って、どういう意味?
と、ちょっと戸惑っていたら、アンコールの一曲目が〝人生を語らず〟で、なんとなく拓郎の言いたいことが解ったような気がした。そして最後の最後は〝今夜も君をこの胸に〟。
 
素敵な夜を、素晴らしい時間を、ありがとう拓郎。
あの頃は誰もが若者で、でも今日もみんな若者で、「たくろーっ!」の声が、最初から最後まで神田共立講堂に響いていた。
勿論、僕も叫んでいた。
 
 
今夜のコンサートだけの特別なお土産が、終演後に配られた。
 
 
もうこれでライブ活動は行わないようなニュアンスの言葉を拓郎は言っていたけど、今までも良い意味で僕らを裏切ってきた彼だから、また歌う姿を見せてくれると今日の会場の誰もが思っていたし期待しているはず。
CDを作ったりと言う音楽活動は続けていくと明言していたけどね。
 
二、三曲を挟んでのMCの多さも、僕を含めファンの期待にも勝るもので、嬉しかったなあ。
 
拓郎にまつわる僕のお話は、またあらためて綴ることにして、今日の至福の散歩、11.2km。
 
ありがとう、たくろーっ!