お茶の水

　夕方、飯田橋で打ち合わせがあって出かけた。約束の時間に30分ほど間があるようなので、お茶の水で電車を降り、ちょいと散歩。

　聖橋。そしてレモン画翠。
　若い頃、お茶の水には週一くらいのペースで通っていた。レモン画翠で画材を見たり、何を買うわけでもないが楽器屋に寄り、坂を下って三省堂や書泉グランデから神田の古書店街をうろうろする。
　時には、ニコライ堂の静かな通りを歩きながら、アテネ・フランセに通う夢を見たりしたものだ。
　明治大学には博物館ができていたが、僕の好きなのはやはり、あの独特な書体で書かれた立て看板だなあ。あんな文字を書けるような学生なんて、もういないんだろうなあ。




　山の上ホテル。30数年前、婦人雑誌の編集長に数回連れていってもらった記憶だけはあるのだが、建物に関してはまったく覚えていない。数多くの文人たちの御用達のホテルということで、多分舞い上がっていたのだろう。