次の活動の大まかなコンセプトについてや

どんな曲にするかを話し合っていたら

僕の隣に座っていたミナがウトウトしていた。


頭がぐらぐら揺れてる


「ミナ?眠い?」


「ん……」


「ソファーに寝かせてやれよ」


ミナを抱き上げてソファーに寝かせる。


目を擦っているミナの靴を脱がせて

クマを隣において毛布をかけると

クマに抱きついて

すぐに寝息が聞こえた。


ジミナもよく枕やぬいぐるみを抱いて

寝ていたりするから

変わらないんだなぁ


とっても穏やかで

気持ちよさそうな寝顔に

僕も一緒にお昼寝したくなるけど

まだまだお仕事だ


いい夢みてね、ミナ




「……はぁ~っ…」


みんな一斉に息をついていた。


「もぉ~なんだよ、いちいちかわいいなぁ」


「子供って…こんなにかわいいもんなんだな」


「僕、子供が欲しくなってきた」


「でもかなり人見知りだよね」


「昔のジミナもそうだったよ。最初のころなんてテヒョンくらいじゃない?まともに話してたのって」


「そうだったなぁ。いや、今でも人見知りだよ。初めて会う人には自分から話したり出来ないよね。昔よりはだいぶよくなったけど」


「あいつ、変わったんだなぁ」


「うん…。でもミナはいい子すぎて、ちょっと心配だよね。子供はもっと言いたいこと言わなきゃ」


「やっぱりそう思うよな」


「うん」


「いつまでこの状態が続くかわからないけど」


「そう長くは続かないはずだ」


「じゃあ、目一杯甘やかしてあげようよ」


「そうだなぁ」


「それにしてもかわいいよね。ジミナも寝てると赤ちゃんみたいな顔になるけど、見てよ。ミナの寝顔は本当に赤ちゃんだよ」


「話してると今のジミナとあんまり変わらない部分もあって…。ジミナはこのまま大きくなったんだなぁと思うとすごく不思議」


「ジョングギ、ずっとミナの方を見ちゃって。ミナがかわいくて仕方ないって顔してるよ?」


「うん。ミナはかわいい」


寝顔なんていつまでも見てられる。

あ~…僕も一緒にお昼寝したい


「さっ、ミナが寝てるうちに早いとこミーティング終わらせるよっ」




「ミナを見てたらさ、優しい感じがいいなと思ったんだけど」


「優しい感じか。ざっくりしてるな」


「発売は12月だよね」


「でも日本語の曲だから難しいよ」


「バラードがいい」


「僕もバラード」


「12月なら雪とか入れる?」


「ミナのことを曲にしてみたらどうだろう」


「そうだね。こんなことなかなかないよ」


「いいね」


「だったら、ジョングガの気持ちになって書きたいな」




僕の…気持ち?

ミナはジミナだけど

当たり前なんだけど

ジミナへの思いとは全く同じじゃないと思う

僕の気持ちって??




「じゃあ…ナムとジョングガにまかせるか」


「僕の気持ちって言われても、よくわからないよ」


「今じゃなくていいんだ」


「ナムヒョン、どういうこと?」


「これからミナと接していて思うことだったり、元に戻った時に思うことだよ」


「元に戻ったとき…」


「ジミナに戻るということは、ミナとはお別れだろ?」




お別れ?

別れという言葉は

なんとなく僕の中では納得できない。

だってミナはジミナだ。


考えれば考えるほど

ぐるぐるしてくる


でも、別れという言葉はいやだ

悲しくなるから


どうして楽しいことだけじゃ

だめなんだろう

ミナには楽しいことだけにしたいんだ。


ぐるぐる考えているうちに

話し合いがまとまっていて




ちょうど終わるころ

ミナも目が覚めたようで

ぼんやりしながら起き上がっていた。




「ミナ、起きた?」

「グゥ…トイレ…いきたい…」

「おいで」

まだぼんやりしたままのミナの手を引いて

トイレに連れていく。







「なんか、ジョングギとミナを見てると、子供が子供のお世話してるみたいで…かわいいんだけど」


「あのジョングギが」


「あのマンネが」


「あんなに面倒見がいいジョングギ、初めて見たよ」


「いや、ジミナと二人きりだとジョングギの方がジミナの世話してる時があるよ」


「あぁ、あの子意外と何にも出来ない子だったね」


「でもあの二人はその時によって違うんだよな。ジョングギがマンネらしく甘えてる時もあれば、ジミナの方がジョングギに世話焼かれてる時もあるし」


「なんだかんだ似た者同士なんだよね」


「じゃあ、あの世話焼きは普段の二人ってこと?」


「自然な様子見るとそうかも」


「だってあいつら、普段の食事とかも分け合ったりするんだよっ」


「食べさせ合ったりな」


「そういえばそうだ」


「うわぁ…ベタベタに甘い」


「今はミナがかわいいからいいのか??」


「そうだね」


「そういうことにしておこう」


「あんまり考えちゃだめだよ」


「いろいろ想像しちゃうからね」