僕たちの初海外旅行。
もちろん仕事やツアーでは海外に何度も行った。
でも…プライベートでは二人とも初めて。
チケットやホテルの手配も初めて。
ジミナに行きたい所、やりたいことを聞いて
兄さんにも相談して
たくさん考えて計画を立てた。
この誕生日プレゼント計画は大変だったけど
ジミナが喜ぶ顔が見たいから
僕は頑張った。
会社の許可もちゃんともらって
ヒョンたちにも報告したら
みんなにものすごく心配された……
特に…ジミナが……
「本当に…おまえたち二人だけで行くのか?大丈夫なのか?だれか大人と一緒じゃないのか?」
「やだな~もう…僕たちだってもう大人だよ?みんなもお休み中は旅行に行ったりするんだよね?僕は大丈夫だよ!だって僕たち何回も飛行機乗ってるし、東京だって行ったことあるから!日本語も少しはわかるし!」
『『『『いや…おまえ…お世話されないと何にも出来ないだろ』』』』
……ヒョンたちの心の声が聞こえてくる……
ヒョンたちには「ジョングギ…お前も心配だけど……頼んだぞ(ジミナを…)…あと、何かあったらすぐ大使館か会社に連絡するんだぞ」と言われた。
ジミナには「ジョングギから離れるなよ。ちゃんとジョングギの言うこと聞けよ」と言っていた。
どうしてヒョンたちがこんなに心配するか…
その理由は……
ジミナは普段…すごくマイペースだ
準備がまず遅いし
歩くのもゆっくり
だから団体行動に遅れがちだし
遅刻しがち……
あと…忘れ物が多い。
だから普段はほとんど荷物を持ち歩かない。
持って歩くのは
携帯ぐらいかも……
泊まりの時はマネージャーニムがいつもジミナの荷物をチェックしている。
スーツケースごと忘れちゃうから……
それに普段はマネージャーやヒョンたちがいて
お世話してもらえてるけど
ジミナは僕たちもびっくりするくらい世間知らずな所がある……
……僕が頑張るから…大丈夫……
今回の旅行は
ジミナが家族にも会いたいと言うし
僕も家族に会いたかったから
まずは釜山に帰って
それぞれ家族と1日過ごしたあと
次の日に飛行機に乗ることにした。
僕はスーツケース一つとカメラバッグだったのにジミナは肩から下げたバッグ一つ……
えっ?
荷物…少な………
「…ジミナ…荷物…それだけ?」
「うん」
「着替えは?」
「ん~…一応…下着は持った……あとはホテルのクリーニングでいいかなと思って。ショッピングも行くでしょ?足りなかったら買えばいいんだよ。それに…スーツケース持って行って忘れたり…失くしたら大変だから…そうしろって…ヒョンたちが……それで買ったものとかは…グクのスーツケースに入れてもらえって」
だから僕に大きいスーツケースにしろって
みんなが言ったのか……
なるほど…
さすがだ…ヒョンたち……
僕はまだまだだな……
会社の車で釜山の家まで送ってもらい
ジミナと別れる……
「じゃあ…明日…空港でね…ジミナ…絶対遅れないでね」
「大丈夫だってば…アッパが送ってくれるって言ってたから」
「僕も…アッパが送ってくれるよ」
「グクのお父さんにまた会えるね」
「僕も…ジミナのお父さん…久しぶりだ……」
「また…明日ね……」
明日までジミナがいない…
さみしいな……
「うん…明日……」