最近の思い | あの頃は若かった

あの頃は若かった

50代半ばの生活や仕事、人間関係について書いています。老化や性のこと、心や精神世界のことなど、現在の課題について考察しています。

最近鬼リピして聴いていた曲は、中島みゆきさんの『命の別名』。

 

毎日仕事でいろいろな人に出会い、いろいろな人生を知ります。この世にそんな不幸があるのかと、思うような人生を聞くこともあります。涙はしません、ただ仕事として淡々と聞くだけです。そして、その人の気持ちや希望、心の中の思いを一生懸命に、ただ一生懸命に考えます。

 

嫌われることもあります。

「どうせわかりっこないだろ」って思われているかもしれません。

それでも全身全霊をかけて、心のことを考えます。そしてその人に寄り添って文字(プラン)におこします。つらいこともあるけれど、私は人の心のこと、気持ちを考えるのが好きなのだと思います。

 

 

自分のことをふり返れば、私は自分の不注意で長女を早産し、超未熟児で産んでしまいました。すぐに当時の大病院の未熟児センター(現NICU)に運ばれましたが、いつ小さな命の灯が消えてしまうのかと心配でたまらず、そこから1か月間毎日泣き暮らしました。おなかにいた小さな命のことを思うと、何もしていないのに自然に涙が頬を伝いました。涙がなくなるかと思うほど泣きました。

 

あのとき、「どんな姿でもかまわないから、生きていてほしい」と強く思いました。障害が残るかもしれない、と覚悟しました。だけど、今もしそうであっても、きっと長い間生きていればそうは思えない日も、きっとあるのだと思うのです。

 

どんな人も、声を発することができない人も、みんな「心」を持っているのです。いろんなことを思ってみんな生きています。みんな「心をわかってほしい」と思って生きています。私はもう少し仕事としてそこに寄り添っていきたい。そして、最後は何か直接役に立つことをしたい(定年後のライフワークとして)と、今はそう考えています。

 

 

『命の別名』

        (作詞:中島みゆき)

知らない言葉をおぼえるたびに 僕らは大人に近くなる

けれど最後までおぼえられない 言葉もきっとある

何かの足しにもなれずに生きて 何にもなれずに消えていく

僕がいることを喜ぶ人が どこかにいてほしい

石よ樹よ水よ ささやかな者たちよ 僕と生きてくれ

 

くり返すあやまちを照らす 灯をかざせ

君にも僕にも すべての人にも

命に付く名前を「心」と呼ぶ 名もなき君にも 名もなき僕にも

 

たやすく涙を流せるならば たやすく痛みもわかるだろう

けれども人には笑顔のままで 泣いてる時もある

石よ樹よ水よ 僕よりも 誰も傷つけぬ者たちよ

 

くり返すあやまちを照らす 灯をかざせ

君にも僕にも すべての人にも

命に付く名前を「心」と呼ぶ 名もなき君にも 名もなき僕にも