「新しい道路がこの度開通しました。今まで通っていたこの道の屈曲部が大幅に改善されまして、10分の時間短縮となりました。」


「高速道路が開通しました。新しく開通した区間の所要時間がナ、ナント!半分になり、一般道路の慢性的な渋滞も改善されちゃいました。」




こういう類の話題は、僕が最も関心のあるニュースの一つです。


車で旅行する者にとって目的地に行きやすくなりますし、事故の確率も減るでしょう。


CO2の排出量も減り、物流の効率化も見込めます。





と言うことは・・・

マクロ的に考えると道路交通に関するインフラ整備は、お金がありゃどんどん作ると大変便利?



便利という点では開通した先に住んでいる方々にとっても、街へ出掛け易くなる訳ですから間違いないでしょう。


だけど開通した先の地方が繁栄するかって言えば、そうとも限らないと思います。




旅行者側の例で挙げてみると、

そこの目的地へは簡単に行ける様になったので、今まで泊まりがけで行っていたのが、日帰り旅行も可能になりました。


なので、旅館が流行らなくなってしまいました。


食事の回数も自然と減りますので、食堂の売上も落ちました。



住民側の例で挙げてみます。

今までは地元の商店で買い物をしていたのに、街の大手スーパーでの買い物がしやすくなりました。(何でも揃うし~)


なので、地元の小売店が流行らなくなりました。


ガソリンも街で入れる方が安いので、買い物に行った時にセルフでガソリンを入れるようになりました。


なので、ガソリンスタンドもさっぱりです。




地元に落とすお金が減ったので、住んでいる人は、収入が減って生活が苦しくなってきました。


街へ出た方が、仕事もあるし収入も上がるみたいです。


大きな病院も近くにあるので、病気になった時は助かります。




一人、また一人と住民は転出して行きます。


税収も落ち込み行政経営も成り立たなくなって行きました。


あげくの果てには破綻・・・




お~~、恐っ!!!


考えただけでも、ぞ~っとする・・・。




便利になって観光客が増え、交流人口も増えたのに・・・なんででしょう???


旅行者側と住民側、どこまでの道路整備が双方の利益に繋がるのか?


めちゃくちゃ難しい問題ですよね。




道路開通のニュースを耳にすると、頭の中で「便利?」になった「あの場所やこの場所」の行く末をついつい想像してしまいます。