たった5分前と、今と。
たかだか一通のメールで、ショッピングモールの景色も音も、遠くに感じるほどに私は動揺していた。
「sana」
はっと我に返る。
「今ちょっと見てきたけど、その向こうにプラレールのお店があるよ、行ってみない?買って帰ってもいいかも」
「う、うん。そうね」
飛び跳ねながらまとわりつくように歩く子供たちを連れて、モールの中を歩く。線路ひしめく店内の様子を見て、息子は歓声を上げた。
「私、このへんにいるから」
「わかった」
笑みを浮かべながら、息子が持っていない電車を探すパートナーは、こちらに少し手を上げて、そのまま沢山の商品の中に消えていった
読んでいない返信が、目の前の景色を邪魔する
居るはずのない人の背格好を、あるはずのない偶然を打ち消しながら、でもその姿を歩く人の中に探してしまう。
後ろを振り返るのが怖いような
自分の想像力に踊らされていく
何で
私の今をたった1通のメールで
返信なんかしない人でしょうに
いやいや。違う違う。
たまたまよ、そう。つい久しぶりで、それくらいよ。
ちょうど、暇だったんじゃないの?
結局、耐えられるわけがない。
ありったけの想像力にくるくると振り回されたあげく
結果が不安な答案用紙が返ってきたみたいな気分で
私は、先生から届いたメールを開いた
ランキングに参加しています。ポチッとして頂くと励みになります![]()

