震災から2ヶ月。
 
無意識のうちに避けてきた思い出の場所がどうなったのか知る、という作業を少しずつ始めることにしました。
 
私たちが住む場所は震災前も震災後も景観が何も変わらないから自分は被災者とは言えない(無関係、という意味じゃないよ)、という意識があったんだけど。
 
嵐のように時間が過ぎ、ふと気がつくと私にとって大事な場所はすっかりと姿を変えていたんだよね。
 
私は山形で生まれたけど、父の転勤で生後1ヵ月半からはずっとずっと仙台で過ごしてきました。
 
子供の頃に両親や妹と出掛けた場所。
 
自分が親になってから子供たちと出掛けた場所。
 
そんな場所がたくさんたくさんこの町にはあったはず。
 
数日前からその場所たちがどうなってしまったのかを調べることを始め、今日旦那さんがお休みだったので仕事が終わった後にそのうちのひとつに行ってきました。
 
 
【下増田 第一&第二臨空公園】
 
ここはTomと一緒に遊んだ公園。
 
仙台空港で飛行機を見るのが大好きで、この公園にも何度も遊びに行きました。
 
2007年10月の日記→http://blogs.yahoo.co.jp/tom04280927/37759190.html
 
2008年5月21日(Nao誕生6日前)の日記→http://blogs.yahoo.co.jp/tom04280927/40084693.html
 
Naoが生まれてからは1人で子供2人を連れて公園に行く気力がなかったのと、Naoが公園デビューする頃には私が仕事を始めてバタバタしていて、3年前に行ったきりこの公園には行ったことがなかったの。
 
でも暖かくなったら連れて行ってあげよう、と楽しみにしていたんだよね。
 
Naoも公園で遊べて、しかも大好きな飛行機も間近で見れるし、って。
 
でももうこの公園で2人を遊ばせることはできません。
 
津波が押し寄せて遊具がすべて破壊されてしまったから。
 
 
仙台空港のほうから公園に向かったものの、自分が一体どこを走ってるのかまったくわからなくなりました。
 
かつてあった家やたくさんのビニールハウスなどはすべて消え、そこにあったのは家の土台やビニールハウスの骨組み、そして大量の倒木や瓦礫だけ。
 
そのせいでうっかり道を間違えちゃった。
 
だって、目印にしていたものがないんだもん。
 
 
今日初めて、津波が押し寄せた場所に自分の足で立ちました。
 
となりに旦那がいてくれてよかった。
 
たぶん、1人じゃ歩けなかった。
 
Tomが大好きだった公園の今はこうです↓
 
ごめんなさい。
 
どなたかが撮ってくれた動画を拝借します。
 
とてもとても自分では写真を撮れなかったから。
 
 
Tomが楽しそうに滑っていた滑り台は折れ曲がり…
 
Tomとパパが乗って遊んでいた飛行機型の遊具は無残にも地面に落ち…
 
Tomが何度も何度も上り下りした遊具も原型を留めておらず…
 
ただ、Tomとパパが野球して遊んだ草地の部分はキレイなまま残ってた。
 
壊れた遊具や流れ着いた倒木やゴミ、周りのなーんにも無くなってしまった中でその緑だけがとても鮮やかで、それがすごく悲しかった。
 
Tomを楽しませてくれた遊具に触れ、泣きました。
 
覚えてるよ、あの日Tomが着ていた服も帽子も。
 
Tomがどんな顔して遊んでいたかも。
 
 
遠くから飛行機が空港に向かって飛んで来ているのが見え、旦那と手を繋いだままその飛行機をずっと見ていました。
 
旦那がポツリと
 
「…飛行機ってこんなに近くを飛んでたんだっけ?周りに何もないからすごく大きく見えるな」
 
って。
 
本当は旦那も泣きたかったのかも。
 
でも私が泣いてるから我慢してくれたのかもね。
 
 
 
第二臨空港園のほうが被害が酷く、Tomが遊んだ木製の遊具の姿は見当たりませんでした。
 
敷地内にあったクラブハウス?のそばにあったフェンスにテニスコートのネットなどが引っかかっていたから「ああ、ここは第二公園なんだな」とわかったくらい。
 
 
ここから仙台に戻る途中、道路のそばの田んぼには閖上港から流されてきた船がたくさんありました。
 
海じゃない場所に船がある。
 
異様な光景だよ。
 
家の1階部分が骨組みや壁の一部を残して消えていたり。
 
家の中に車がすっぽりと突っ込んでいたり。
 
1階部分がすべて消えて地面の上には2階部分だけが残っていたり。
 
道路の脇には原型を留めていない車がまだまだたくさん放置されている。
 
そんな場所からうちまでは車でたった20分。
 
なんだろうな、上手く言えないんだけど…
 
自分が普通の生活を送ってることに違和感さえ感じる光景でした。
 
 
 
こうして日記にするのもどうなのかな…といった感じではあるんだけど。
 
でもやっぱり見たもの、感じたものを残したい。
 
 
この地域から来た患者さんが「家も車も、電柱も街灯も畑も何もない。すべて無くなった」って言ってたのをようやく本当に理解できた。
 
テレビで見るのと実際に見るのじゃ全然違う。
 
本当に…静かになっちゃったんだよ、この場所。
 
聞こえるのは飛行機の音と時々通る車の音くらい。
 
 
またこの場所に子供たちの声が響く日は来るのかな。
 
間近を飛ぶ飛行機に喜ぶ子供たちの笑顔を見ることはできるのかな。
 
いつか…またここに新しい「臨空港園」が出来たなら子供たちを連れて遊びに行こうと思っています。