大阪市のタトゥー問題。
大阪市のタトゥーをした職員が、
それを市民に見せて脅したなどの事実が掘り出され、
それを追い風に橋下市長はさらに調査を継続。
大阪市の教職員が調査を拒んでいますが、
それは駄目だと市長は強行。
大阪市民もかなりの割合で市長を支持しているとの報道。
タトゥーを消すように職員に指示したりを
市長は考えているとの報道があります。
このタトゥーの問題に関して
メディアの報道に非常に偏ったものを感じます。
良いか悪いかで二分する議論が幅を利かせることに
何とも言えない、危機感のようなものを感じます。
人を外見で判断してはいけない。
という言葉はいったいどこへ行ってしまったのでしょうか?
タトゥーを彫ることと、その人の人格、内面は別物であるはずなのに
この議論に関しては、
タトゥー=反社会的
になっている点にとても違和感を覚えます。
職務に残りたければ、タトゥーを消去することを求めるらしいです。
人権がどうとか、そういうことを言いたくありませんが、
消去まで要求するというのは、
その人の人権や人格を無視した、無理強いで、虐待行為だと思います。
レーザー消去、タトゥー以上の苦痛と高額な出費です。
そのあたり、考慮しているのでしょうか。
報道で聞こえてくる内容、とてもやりきれない思いです。
うまく言葉にできないのですが、
このようにごり押しで否定、一方的な価値観を押しつける流れが
ほかの分野での、言論、思想、表現の自由を奪う流れにつながらないことを願っています。
☆ ☆ ☆
このニュースを聞いて、すぐに頭に浮かんだ事は、
社会の中で影響力のある人に、反社会的だと 叫ばれたら、
タトゥーを彫った一般市民のお客さんはたまったものじゃない。
ということでした。
私は、タトゥーを彫ることを生業としている人間なので
彫ったお客さんのためにも、何か、言葉を発したいと思いました。
日本には、過去から悩ましい歴史があって
現在問題になっていることは、そこに根付いた問題だと思います。
しかし、タトゥーカルチャーとして、日本に入ってきた90年代以降
過去の悩ましい価値観とは違う価値観が生まれているのは相違ありません。
タトゥーをアート、ファッションとして、デザインの内容、彫りのスタイルに関係なく
個人の趣味、嗜好として楽しんでいる人のほうが断然多いと思います。
過去の価値観に縛られて、
威嚇の道具に使ったりと勘違いしている、残念なケースがあるのも事実ですが
これは、タトゥーに責任があるのでなくて、
その人の人格、考え方、モラルの問題です。
職員のケースも、その職員の人格、考え方に問題があったのが原因で
タトゥーは利用されたに過ぎないです。
そういう行動に走らせる原因は、タトゥーではなく、
そういう価値観から脱却できない社会に問題があるのかもしれません。
そういう点では、
タトゥーを彫った皆さんは、誤解されないように
自分のタトゥーを守るためにも、タトゥーを彫っていない人々以上に
自分の言動に、責任と良識を持つ必要があると思います。
逆風に負けず、乗り切ってください。
☆ ☆ ☆
私は、今、ドイツのタトゥー屋さんで仕事をしています。
私の就労ビザには、
『彫師としての労働を認める』
と明記されています。
職業として、彫師、タトゥーアーティストは、認められた職業であり
タトゥービジネスがドイツ社会の中で、しっかり定着しています。
日々いろんなお客さまを相手に仕事をしていますが、
皆さん一般人です。
時々は、ドイツ軍の方、警察官の方が制服のまま、
仕事あがりに、タトゥーの相談に来たりします。
警察や軍の場合、
タトゥーを彫っていい範囲は、
『見えない場所』という規定が設けられているようで、
肘から下は彫ることができないそうです。
軍や警察というのは、統率が必要な組織ですから
風紀を乱さないという点は、
ひとつのラインが必要なのだと思います。
お役所に行きますと、窓口担当の人が
普通にタトゥー彫られています。
肘から下にワンポイントタトゥー。
腰のタトゥーがヒップハンガーのパンツから見えたり。
お役所業務は、軍隊のように厳格な統率、統制がなくても
十分業務を遂行できるので、自由度が高いのだろうと思います。
タトゥーを見せられた方も、
特別驚くこともなければ、見せるほうも意識して見せていません。
彫ることが、重大事項になっていないのですね。
これは、日本ではなくドイツのケースですから
外国の事情を持ち込むことはできないのでしょうが、
日本で仕事をして、それからドイツで仕事をして
比較しても、日本のお客様とドイツのお客様、
どちらも同じ一般人が普通に彫りに来ているんですよね。
アートやファッションとして、純粋にタトゥーを楽しみたい。
そういう価値観が生まれつつあるのを真っ向から否定する流れは、
人々の価値観の多様性を否定する流れにつながるようにも感じます。
彫る行為と、その人間の質、善悪は、別個のものです。
関連付けることに、無理があり、おかしいと感じます。
タトゥーが、善悪の天秤にかけられて判断されるのではなくて、
世間で”気にならない”代物になる日が来るのがいいのだろう
と思います。
そんな未来は、私が生きている間は無理かもしれませんが…
とにかく、タトゥーを彫る仕事をしている私は、
この仕事に自信と誇りを持って続けていきたいです。
タトゥーは、個人が自由に楽しむアートであり、ファッションだということ。
まったく普通の一般人が、社会生活を健全に営む中で
普通に楽しんでいるものだということを、仕事を通して見せていきたいと
思っています。
タトゥーを彫った皆さまも、
自分のお気持ちを大切に、彫られたタトゥーを守っていってほしいと思います。
今日のブログは長くなりましたが、読んでくださってありがとうございました。
ご訪問ありがとうございます。
今日も良い一日となりますように。
by 椋妃
Tattoo Art Works Al-Haut
http://www.al-haut.com/
大阪市のタトゥーをした職員が、
それを市民に見せて脅したなどの事実が掘り出され、
それを追い風に橋下市長はさらに調査を継続。
大阪市の教職員が調査を拒んでいますが、
それは駄目だと市長は強行。
大阪市民もかなりの割合で市長を支持しているとの報道。
タトゥーを消すように職員に指示したりを
市長は考えているとの報道があります。
このタトゥーの問題に関して
メディアの報道に非常に偏ったものを感じます。
良いか悪いかで二分する議論が幅を利かせることに
何とも言えない、危機感のようなものを感じます。
人を外見で判断してはいけない。
という言葉はいったいどこへ行ってしまったのでしょうか?
タトゥーを彫ることと、その人の人格、内面は別物であるはずなのに
この議論に関しては、
タトゥー=反社会的
になっている点にとても違和感を覚えます。
職務に残りたければ、タトゥーを消去することを求めるらしいです。
人権がどうとか、そういうことを言いたくありませんが、
消去まで要求するというのは、
その人の人権や人格を無視した、無理強いで、虐待行為だと思います。
レーザー消去、タトゥー以上の苦痛と高額な出費です。
そのあたり、考慮しているのでしょうか。
報道で聞こえてくる内容、とてもやりきれない思いです。
うまく言葉にできないのですが、
このようにごり押しで否定、一方的な価値観を押しつける流れが
ほかの分野での、言論、思想、表現の自由を奪う流れにつながらないことを願っています。
☆ ☆ ☆
このニュースを聞いて、すぐに頭に浮かんだ事は、
社会の中で影響力のある人に、反社会的だと 叫ばれたら、
タトゥーを彫った一般市民のお客さんはたまったものじゃない。
ということでした。
私は、タトゥーを彫ることを生業としている人間なので
彫ったお客さんのためにも、何か、言葉を発したいと思いました。
日本には、過去から悩ましい歴史があって
現在問題になっていることは、そこに根付いた問題だと思います。
しかし、タトゥーカルチャーとして、日本に入ってきた90年代以降
過去の悩ましい価値観とは違う価値観が生まれているのは相違ありません。
タトゥーをアート、ファッションとして、デザインの内容、彫りのスタイルに関係なく
個人の趣味、嗜好として楽しんでいる人のほうが断然多いと思います。
過去の価値観に縛られて、
威嚇の道具に使ったりと勘違いしている、残念なケースがあるのも事実ですが
これは、タトゥーに責任があるのでなくて、
その人の人格、考え方、モラルの問題です。
職員のケースも、その職員の人格、考え方に問題があったのが原因で
タトゥーは利用されたに過ぎないです。
そういう行動に走らせる原因は、タトゥーではなく、
そういう価値観から脱却できない社会に問題があるのかもしれません。
そういう点では、
タトゥーを彫った皆さんは、誤解されないように
自分のタトゥーを守るためにも、タトゥーを彫っていない人々以上に
自分の言動に、責任と良識を持つ必要があると思います。
逆風に負けず、乗り切ってください。
☆ ☆ ☆
私は、今、ドイツのタトゥー屋さんで仕事をしています。
私の就労ビザには、
『彫師としての労働を認める』
と明記されています。
職業として、彫師、タトゥーアーティストは、認められた職業であり
タトゥービジネスがドイツ社会の中で、しっかり定着しています。
日々いろんなお客さまを相手に仕事をしていますが、
皆さん一般人です。
時々は、ドイツ軍の方、警察官の方が制服のまま、
仕事あがりに、タトゥーの相談に来たりします。
警察や軍の場合、
タトゥーを彫っていい範囲は、
『見えない場所』という規定が設けられているようで、
肘から下は彫ることができないそうです。
軍や警察というのは、統率が必要な組織ですから
風紀を乱さないという点は、
ひとつのラインが必要なのだと思います。
お役所に行きますと、窓口担当の人が
普通にタトゥー彫られています。
肘から下にワンポイントタトゥー。
腰のタトゥーがヒップハンガーのパンツから見えたり。
お役所業務は、軍隊のように厳格な統率、統制がなくても
十分業務を遂行できるので、自由度が高いのだろうと思います。
タトゥーを見せられた方も、
特別驚くこともなければ、見せるほうも意識して見せていません。
彫ることが、重大事項になっていないのですね。
これは、日本ではなくドイツのケースですから
外国の事情を持ち込むことはできないのでしょうが、
日本で仕事をして、それからドイツで仕事をして
比較しても、日本のお客様とドイツのお客様、
どちらも同じ一般人が普通に彫りに来ているんですよね。
アートやファッションとして、純粋にタトゥーを楽しみたい。
そういう価値観が生まれつつあるのを真っ向から否定する流れは、
人々の価値観の多様性を否定する流れにつながるようにも感じます。
彫る行為と、その人間の質、善悪は、別個のものです。
関連付けることに、無理があり、おかしいと感じます。
タトゥーが、善悪の天秤にかけられて判断されるのではなくて、
世間で”気にならない”代物になる日が来るのがいいのだろう
と思います。
そんな未来は、私が生きている間は無理かもしれませんが…
とにかく、タトゥーを彫る仕事をしている私は、
この仕事に自信と誇りを持って続けていきたいです。
タトゥーは、個人が自由に楽しむアートであり、ファッションだということ。
まったく普通の一般人が、社会生活を健全に営む中で
普通に楽しんでいるものだということを、仕事を通して見せていきたいと
思っています。
タトゥーを彫った皆さまも、
自分のお気持ちを大切に、彫られたタトゥーを守っていってほしいと思います。
今日のブログは長くなりましたが、読んでくださってありがとうございました。
ご訪問ありがとうございます。
今日も良い一日となりますように。
by 椋妃
Tattoo Art Works Al-Haut
http://www.al-haut.com/