先日から自分のミニアルバムについて記事を書いてまして、確かその時に自分のルーツになったミュージシャン、ギタリストについて書いていました。

 

そのタイミングで、記事にも書いてました高中正義さんが世の中で結構注目を浴びてました。

 

何かというと、1981年に発表された伝説のアルバム「虹伝説」が発売40周年を迎えアニバーサリーで日本武道館単独コンサートを行ったり、各種メディアでも注目を浴びておられました。

 

個人的に感動したのは今までサブスクに出てなかったキティーレーベル時代、高中正義さんの黄金時代と個人的に思ってる、の作品が登録されてテンションが上がりまくっています。

 

今でも!はっきり言って僕は1985年生まれで、特に高中さんが特にメディアに露出しまくってた頃にはまだ生まれても無かったけど、10代の頃に何よりも熱心に聴いていたアーティストでした。

 

当時はギターを始めたばかりで、高中さんのギタープレイにも非常に影響を受けて、「高中は神!」くらいに思ってました。笑

 

それで今、その当時から20年くらいの年月を経て個人的に色々な音楽に耳を傾けもっとギタープレイ以外のポイントにも注目して高中さんの音楽を楽しむ事ができる様になった気がする。

 

そんな自分と向き合って、高中正義さんの何が自分を惹きつけたのか、、解説してみたいです。

 

キティレコード時代のディスコグラフィーと共に!

 

 

「黒船」サディスティック・ミカバンド

 

僕がなんで高中正義さんの存在を知っているのか、、それは父親がファンだったからです。

実家の屋根裏部屋に両親が昔聴いていて何故か捨てずに残ってたレコードがありまして、その中にこれがあった。

 

ちなみに他はディープパープルの「Burn」とか高中さんの「虹伝説」、やっぱ一家に一枚だったのか? 笑、他は何故か頭脳警察や村八分のレコードもあった。

 

小学生くらいの頃にこのレコードを見て??

 

何だこの気味の悪い写真、、そんな印象しかありませんでした 笑

 

普通、そうだろ!

 

そして、高中ファンになってあのライブの定番「黒船」はこのレコードに入っていたのか!しかも組曲になってていつもやってるのは最後のパートだったのか、、って気づいて。

 

今振り返ると、加藤和彦、クリストーマス、、当時のハイセンスなクリエイターの個性がぶつかりまくってましたね。

 

フォークやグラムロック、フュージョン、ファンク、、この当時の流行してた色んな音楽が本当にうまく混ざり合ってるよなぁ、、。

 

この当時はまだ高中さんはバンドの一員って感じが強いかな。

 

 

「Seychells」1976

 

サディスティック・ミカバンドは高中さんの意志とはウラハラに解散してしまい、井上陽水、吉田拓郎どのレコーディングをこなすスタジオミュージシャンとしてのキャリアを経てソロデビュー。

 

この少し前に発表された鈴木茂「Band Wagon」が話題となり高中さん自身もかなり意識していた作品だそう。

 

僕はどちらかといえばこの次の「Takanaka」以降、サウンドが派手になった頃からハマったので初めて聴いた時はあんまり響かなかった 笑

 

でもギターマガジンなどで、「知る人ぞ知る名盤」と言われていて当時まだ高校生だったけど「これはとにかくすごいアルバムなんだ〜」と言い聞かせて背伸びしながら何となく聴いてた 笑

 

ギターもディストーションサウンドがないからなんか物足りないと思っていたのです。

 

今振り返ると、めちゃ良いです。

 

ギターのトーンもコンプレッサーのかかったストラトサウンドが何ともいえない感じ、バンドのアンサンブルもめちゃ良いな。

 

S・ワンダーやD・ハサウェイ的な新しい時代の都会的なファンクや、当時日本のミュージシャンがよく意識してたリトル・フィート的な16ビートもあり今さらこのアルバムの素晴らしさがヒシヒシと伝わってくる。

 

この当時の細野晴臣にも通じるリゾートサウンド的な要素も新鮮ですよね。

 

インストにも関わらず、曲調がポップスよりで聴きやすい、心地い!高中さんが今でも多くのリスナーから支持される一番のポイントがこの頃から出ていますよね。

 

「Takanaka」1977

 

あのManbo No.5や名曲「Ready To Fly」を収録した2枚目のアルバム。

 

前作が思っていたより売れなかったらしく、もっと派手にキャッチーに!という思いも元に作られただけあり、前回より確かに聴きやすくなってる。

 

参加ミュージシャンも村上秀一、小原礼、深町純など日本を代表する一流たちが名を連ねてます。

 

全体的にグルーブも心地よく何回でもリピートして聴ける感じです。

 

「Ready To Fly」は名曲でこのアルバムの一番の目玉でしょうが、「Ready To Fly」以外の曲も捨て曲が無い。そんな感じです。

 

これはもう少しヒットしても良かったのでは、、と思います。

 

そういえばドラマの「探偵物語」にもこのアルバムから何曲か使われていたなぁ。

 

ヒップホップのサンプル音源にもなりそうな今で言うレアグルーブ的な音なのではと思います。

 

 

 

「An Insatiable High」1977

 

初のソロアルバム海外録音、L.A、の作品です。

 

これは例の実家の屋根裏部屋にもあった 笑

 

うちの父親がこのアルバム収録「Sexy Dance」をめちゃ推してました。

 

何でだろ、、笑

 

この頃といえばジュージ・ベンソンの「Breezin'」もヒットしていて、この作品はその辺りも意識してる感があります。

 

そしてこの当時、一世を風靡したフュージョンギタリスト、リーリトナーもレコーディング、プロデュースでサポート。

 

個人的にはこの時のレコーディングがきっかけで高中さんがオレンジ・スクイーザーを使い出したんかな、、とかとも思います。

 

一部の曲では高中さんの代名詞的ギターYAMAHA SGもこの頃から登場しているのでは、、と推測してます。

 

前作で確立した高中正義=ラテン、リゾートミュージックのイメージをさらに強めてくれた感じが。

 

リー・リトナー、ラリー・カールトンなどジャズとロックを融合させて華やかな長尺ソロをギタリストが凌ぎを削り合っていた時代に高中さんが一線をかしていた点はやっぱり楽曲のポップな感じなのでは、ってこの作品を聴いていると強く感じますね。

 

ビートルズ、ベンチャーズなどから影響を受け、さらにジャズのバックグラウンドがあまり無い事もあってインストにも関わらず全体的に曲調やコードがスッと入ってきて聴きやすいですね。

 

ソロパートもアドリブでやらず、作曲の一部そんな感じでメロディを構築してコンサートでも大体レコードと同じ様にやる。

 

よっぽどレベルの高いミュージシャンの作品でもインスト、ジャズ、、ってなると途中で飛ばす曲が出てきたり眠たくなるんですが、笑、高中さんの作品ってそういうのが少ない。

 

ジャズ色の強いフィージョン系の音楽と比べた、らちょっとバタくさいと思われるかもしれないけどこのキャッチーさが大衆の心を掴むんですね。

 

それに付け加え本作はリズムセクションにタワーオブパワーが参加している事もあり、全体的にグルーブが黒人っぽいところも好きな作品です。

 

高中正義さんはこの次の次のアルバム、5枚目の「Jolly Jive」でブレイクするんですがこの頃も色々とヒットするための音楽について色々研究されていたのかな、、って感じさせてくれる気迫迫る作品です。

 

本当はもっとアルバム紹介したかったけど、なんせ3,000字も書いてまして 笑 長々と鬱陶しいから続きはまた今度!
 

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