4月20日、ハーモニーホール座間であった「Juice=Juice Concert Tour 2024  1-LINE」昼公演に行ってきました。春ツアー初日最初の公演です。
以下、ネタバレ注意です。まだツアーも始まったばかりなので、参加予定の方は参加後にお読みいただくことをお勧めします。

前説のアナウンスを待ち切れないように湧き起こった「みふちゃん!おかえり!」コール。昨年10月から活動休止中だった川嶋美楓ちゃんがこの日から復帰することが、前日の19日に告知されたことを受けて、ファンの中から起きたお祝いのコールでした。「Juice!」コールに変わる中でコンサートが始まり、ダンスパフォーマンスとともにメンバーが一人ずつ紹介されるオープニングで、最初に登場した美楓ちゃんに大きな歓声があがりました。
MCで「おかえり」コールについて感想を聞かれた美楓ちゃんは「すごくうれしくて。今まで、みなさんに心配とか迷惑をかけたんですけど、これから精一杯がんばっていきたいと思います」と感謝を伝えました。
「部分的な参加となります」と告知されていましたが、オープニングとMCだけではなく、後半は普通に合流してパフォーマンスし、ソロの歌割りもありました。元気で明るいキャラクターも見えて、まずは一安心。とは言え、公式アカウントの告知を見ると、まだ万全ではないようなので、無理せずに活動していってほしいと思いました。

美楓ちゃんの復帰を受けて「11人で11周年を迎えました」と最初のMCで挨拶したサブリーダーの段原瑠々ちゃん。「1-LINE」というツアータイトルは「みんなで横一列になって、新たに踏み出していこうという思いを込めてつけました」と紹介しました。
デビュー曲「私が言う前に抱きしめなきゃね」から始まったセットリストは、Juice=Juice の魅力を満杯に詰め込んだものになっています。「Borderline」「TOKYOグライダー」などで持ち味のグルーブ感を表現し、心地よいほどに圧巻の瑠々ちゃんをはじめ、各メンバーそれぞれが多くの曲で伸びやかな歌声やフェイクを聞かせ、スキルが高いグループという期待を裏切らない歌唱はソロでもユニゾンでも声の厚みを感じました。
衣装は、前半が金の飾りやレースをあしらった黒い衣装でゴージャスにカッコ良く。最近のJuiceのコンサートの特徴になっているビジョンの使い方も効果的でした。

この春ツアーは、現リーダーでオリジナルメンバー最後の一人である植村あかりちゃんが卒業するツアーですが、あーりーのラストシングルとなる5月15日リリースの新曲は3曲ともセットリストに入っていました。
前半で披露した「トウキョウ・ブラー」はシティポップの雰囲気を持つ、山崎あおいさん作詞のJuice=Juiceらしいカッコいいナンバー。工藤由愛ちゃんから告知がありましたが、この日の夜にMVが公開されました。
中盤で初披露した「おあいこ」は、つんく作の卒業曲ですが、バラードになるかという予想に反してリズムを活かしたミディアムテンポで、ラップも入る独特の雰囲気がある楽曲でした。落ちサビからのあーりーの見せ場と、他のメンバーとの絡みがクールでいてエモい。こうして昨年からの譜久村聖ちゃん、竹内朱莉ちゃん、そして今回の植村あかりちゃんと揃うと、それぞれのメンバーにピッタリの卒業曲を書いていて、さすがつんくさんです。なお、Juice=Juiceのつんく曲は「SEXY SEXY」以来とのこと。

美楓ちゃんと姉妹のように仲が良い松永里愛ちゃんは、MCで「LOVEさん(そう呼ばれているらしい)、ギア上げるためにちょっと踊りに行きませんか?」と美楓ちゃんに誘われて、本番直前に2人で衣裳部屋で踊ったと話し、工藤由愛ちゃんは美楓ちゃんがメンバー全員のほっぺたを触っていたとのエピソードを話しました。あーりーは嫌がって「ムリ!100万円払うなら…」と言ったので、不意を狙ってほっぺたを突いたという悪ガキぶりも。ほっぺたを触って「パンみたい」と言われた由愛ちゃんは「何パン?」と聞くと「塩パン」と言われたそうで、「汗っかきだからかな…」と言っていました。
MC明けのユニット曲は、これまでにJuice=Juiceがカバーしてきた曲の中から選んでパフォーマンスするとのことで、この公演では植村、有澤、入江、江端の4人がモーニング娘。の「インスピレーション!」をパフォーマンスしました。ここは回替わりでいろいろな曲が聞けそうです。
続く「銀色のテレパシー」はコーラスから始まり、メンバー全員がステージ上段に1列に並んで、座って歌い始めました。メンバーカラーのLEDの効果も含めてとても良い演出で、ツアータイトルの「1-LINE」を象徴するパフォーマンスだったと思います。

ラストスパートに向けたMCではすっかり恒例になった石山咲良ちゃんの煽りに続いて、「美楓ちゃんの声も聞きたくないですか?」と振り、これを受けて美楓ちゃんが「みなさん楽しめますかー!がんばれますかー!」と煽ると、咲良ちゃんが耳打ち。美楓ちゃんが今度は「もっと声出せんだろー!」とワイルドに煽るという展開。煽った後、笑顔で「ありがとうございました」と言うのが可愛かった。
続く新曲の「ナイモノラブ」からは11人でパフォーマンスし、美楓ちゃんもブランクを感じさせない歌とダンスで溶け込んでいました。
「プライド・ブライト」からの後半は、「Fiesta! Fiesta!」「CHOICE & CHANCE」「『ひとりで生きられそう』って それってねえ、褒めているの?」と人気の楽曲を立て続けに披露してコンサートを盛り上げ、メンバーの自己紹介曲でもある「GIRLS BE AMBITIOUS 2023」を披露した後、「ロマンスの途中」で本編を締めくくりました。

アンコールに応えて登場したのは全員ではなく、植村あかりちゃんと井上玲音ちゃん。ステージセットに腰掛けて「素直に甘えて」をしっとりと歌いました。この曲を選んだ理由は、二人で最初に歌った曲だったからとのことで、「この曲のアレンジが大好き」と二人で言って手でハートを作ります。これから各公演、あーりーがメンバーの誰かと二人で歌うとのことで、ラストツアーを「この手で来たか!」というアンコールです。なお、「GIRLS BE AMBITIOUS」に「顔面国宝」という歌詞がありますが、この日のコンサートで見ていて、れいれいの美しさにさらに磨きがかかった感じがしました。

アンコールのMCでは、メンバーが一人ずつ感想を述べました。
「久々にステージに立って、ステージに立つのが大好きだなと思いました」と言う川嶋美楓ちゃんは、改めてメンバーやスタッフ、待っていてくれたファンへの感謝を伝えました。
「セットリストが盛り沢山で、みなさん疲れたんじゃないですか?」と聞く遠藤彩加里ちゃん。そんなことはない様子の客席を見て「みなさん強いね。大好き」と言うと、続く石山咲良ちゃんが「じゃあもっと煽ろうかな」と煽り、昼で帰る人だけに「声枯らせますか!」と煽って、その声の大きさに「多くない?」と驚きながら「お腹いっぱい、ありがとうございます」と感謝しました。この日のチケットはソールドアウトだったので、夜も行きたかったけど行けなかった人もいたと思います。
「待ちに待った春ツアーで、楽しみにしていました」と言う江端妃咲ちゃんは、ガーリーな髪型が似合っていてとても可愛い(推しです)。美楓ちゃんに「ほっぺ3回タップできたら500円」「江端さん可愛い!キュートアグレッシブ!」と言われたそうで、「意味わかんない」と言いながら「帰ってきてうれしい」と言っていました。有澤一華ちゃんは、自分は日本語が苦手と言いながら「みっふーは本当に話術の天才かなと思うくらい話すと上手くて」と言い、メンバーみんなが「末っ子」を可愛がっている雰囲気が伝わってきました。
特に、開演前の円陣の時に11人だったことに触れた松永里愛ちゃんが…うれしそうでした(本人が「書くな」と言っていたので、この程度で)。
この日から個人のオフィシャルInstagramアカウントを開設したことを紹介した入江里咲ちゃんは、1公演目と2公演目の間にインスタライブをやっていました。もう一人、インスタのアカウントを開設した工藤由愛ちゃんは「みなさんの反応が熱くて楽しかった」とコンサートの感想を述べ、ツアータイトルの「1-LINE」には「一つになっていこうね」という意味もあると説明して、Juice=Juiceが「安心感できる場所」だと述べました。
初日を楽しみにしていたと言う井上玲音ちゃん。「客席を見ているとみんな幸せそうで、私も、より幸せになりました」と笑顔を見せました。機材席を開放したり、立ち見が出たことに触れた段原瑠々ちゃんは「たくさんの方に来ていただいて、それもうれしい」と話しました。
最後に植村あかりちゃんが「『1-LINE』のタイトルは、私が考案させていただいて『横一列』であったり、色んな意味を込めているので、皆さんも体感してもらえれば」と言い、「1公演1公演大事に、ラストまで11人での時間を楽しめたらと思います」と語りました。
そして、最後は「Magic of Love」で大団円。

川嶋美楓ちゃんが復帰した11人の完全体であーりーラストのツアーをスタートさせたJuice=Juice、とにかく幸せで楽しくなるコンサートでした。
この日の初演から6月14日の武道館でのファイナルまで感動を一つ一つ積み上げていく、最高のツアーになりそうです。

セットリスト

オープニング
01.私が言う前に抱きしめなきゃね
02.Borderline
03.トウキョウ・ブラー(新曲)
MC
04.プラスティック・ラブ
05.好きって言ってよ
06.TOKYOグライダー
07.おあいこ(新曲)
MC(段原、井上、工藤、松永、川嶋)
08.インスピレーション! (モーニング娘。)/植村、有澤、入江、江端
09.銀色のテレパシー
10.FUNKY FLUSHIN’
11.KEEP ON 上昇志向!!
MC(煽り)
12.ナイモノラブ
13.プライド・ブライト
14.Fiesta! Fiesta!
15.CHOICE & CHANCE
16.「ひとりで生きられそう」って それってねえ、褒めているの?
17.GIRLS BE AMBITIOUS 2023
18.ロマンスの途中(2023 10th Juice Ver.)
ENC
01.素直に甘えて/植村、井上
MC(一人ずつ感想)
02.Magic of Love