3月9日、AKIBAカルチャーズ劇場であったPiXMiX 定期公演「Letterbox」〜Road to Tour 2024〜に行ってきました。

冒頭、ツアー中の北海道で果樹園などを営む定山渓ファームを訪問して、作業をお手伝いした様子が動画で流れました。慣れない手つきで枝を払ったり、雪かきしながら、楽しそうな3人の様子がほっこりさせます。こうして「メンバーが各地で指定された場所を訪問して、勇気と音楽を届ける企画」と告知されていた「GIFT」の内容が明らかになりました。

メンバーが制服衣装で登場した第1部は、SEに続いて「Don’t Worry」からライブが始まりました。インディーズ時代に発表されたグループ初期のナンバーですが、青春のきらめきを感じさせる素敵な楽曲です。メンバー自身もMCで「久しぶり過ぎて、新曲みたいな気分」と言い、客席に向かって「この曲を生で聞いたことがある人?」と尋ねていましたが、ほとんど手が上がりませんでした。それだけファンの入れ替わりがあったということでしょう。実際、この間、目に見えて新規のファンが増えている感じがします。
この日は北海道ツアーを終えての定期公演ということで、メンバーそれぞれに「寒かったけど楽しかった」と北海道の思い出を語っていました。
続いて、「君に届け」「チョコレート・リグレット」の2曲をしっとりと披露した後、「せっかく珍しい衣装を着ているので」と急遽撮影可能になったのは「ソーダトニック」。前の方の席にいたので、制服姿が可愛いパフォーマンスを撮影しました。

 

後半MCでは、この回は制服を着て「学校縛りでセットリスト」だったと紹介がありました。「Don’t Worry」は学校の情景を歌った歌詞があり、「君に届け」は部活を盛り上げる歌、「チョコレート・リグレット」はMVが制服で、「ソーダトニック」はMVが学校(美咲ちゃんは「若そうな感じがするから」と言ったのを、芳怜ちゃんがMVについて指摘)と説明がありました。
「次も学校に関係がある曲です。一緒に踊ってください」と紹介して最後に披露したのは、「卒業レールウェイ」。久しぶりにやる楽曲ですが、「季節曲が多いグループで、卒業の季節なので、やりました」と美咲ちゃんが言っていました。少し切なさもありながら、明るい卒業ソングなので、この季節に聞きたい曲の一つです。なお、この曲は3声のハーモニーになっていて、6人だった当時に対になっていたメンバーが抜けて「それぞれ相方を失った」と芳怜ちゃんが言っていましたが、3人できれいにコーラスが決まっていました。
今回の定期公演は1部、2部ともメンバーによるプロデュースとのことで、第2部の企画も楽しみになるとともに、メンバー同士で相談したり、リハーサルした時のことを語る3人が楽しそうに笑い合っていて、それだけで楽しくなりました。

昨年7月から始まったPiXMiXの定期公演「Letterbox」のファイナルとなった第2部は、「ノア」「Brightness」と久しぶりの楽曲でカッコいいパフォーマンスを立て続けに見せてステージが始まりました。この2曲が撮影可能曲だったので、SEとともに動画を撮っています。

 

衣装は、昨年秋にアーティスト写真にもなっていた黒衣装でした。この衣装を着たいと思って、それに合わせて第2部はカッコいいセトリにしたとの紹介がありましたが、これがズバリ当たったと思います。なお、最初の挨拶と自己紹介の方は、クールにキメようとして結果、ギャグになる展開でしたが…それもまた可愛くて楽しい。
「クール・ピクミクのぶち上げセトリ」と紹介があり、メンバーそれぞれが観客を煽って声出ししてからの「ピクミクパーティー!」は客席のコールも揃い、一気にギアが上がった感じがしました。そこから、ダンサブルな「Dreamin 'Girl」に続きます。
「過去一のピクパの盛り上がりを見せたかもしれない」「うれしかった!」「超熱いライブ」と楽しそうに言うメンバーと、それに応える客席、このライブは盛り上がりが違うぞという雰囲気が会場に広がりました。
「この後の3曲もヤバいんじゃない」と言った次のブロック。「TONDEKE」は会場が一体になって盛り上がり、久しぶりの披露となる「Don't Look Back」でカッコ良いパフォーマンスにコールを送り、「ニーメンハオ」でさらに熱量が上がっていきました。個人的には、黒衣装の3人組での「TONDEKE」に思い入れを感じたり、「Don't Look Back」はライブ初披露を見た曲だなぁ…と感慨深い選曲でしたが、そんな話は関係なく、普通に上がるセトリでした。
MCでメンバーが「めちゃアチアチだね!」「みなさん凄すぎるよ、ホント、楽しい」と口々に言い、「人間って楽しそうな所に人が集まるらしいんですよね、心理学的に。ここ、人が集まると思う。マジ楽しかった。これからも応援よろしくお願いします」と美咲ちゃんが観客に伝えました。
「私たちって、エモい系をやっている印象があると思うんですけど、カッコいい系の曲、結構あるんですよね」と芳怜ちゃんが言い、初期はエモいというよりは、可愛い曲やカッコいい曲だったと振り返っていました。今回の定期公演は、今の体制になってから初めてやる楽曲が次々に披露され、復活していく印象があり、曲の良さもピクミクの魅力の一つだったことを再確認しました。せっかく復活した楽曲も含めて今後、エモい、可愛い、カッコいい、全ての魅力が見られるといいなと思いました。

また、冒頭のVTRにも触れて、今回のツアータイトル「GIFT」にちなんで、ツアーで行った先で誰かを手伝ったり、助けたりする企画を行っていることを紹介し、「福岡では何をするんだろう?」と話題にしていました。
そして、「ファンのみなさんへのGIFTは、こちらです」と紹介してスクリーンに映し出されたのは「キミシラユキ」のMV。美咲ちゃんが構成・撮影した映像とのことで、小樽の雪景色を交えた、切なくて素敵なMVです。東京に帰ってからも愛莉ちゃんのシーンをメンバーみんなで一緒に撮り直したり、こっそり出演している早尻マネージャーがフラれ役だったりと、撮影の裏話も聞けました。MVの公開は冬になるそうで、今回、ライブに来た人に特別に公開したとのことでした。
VTRに続けてパフォーマンスした「キミシラユキ」と、その流れからの「生きていたい」がさらに感動的に聞こえたました。

メンバーのプロデュースで、黒衣装に合わせてカッコいい曲を揃えたというセトリが、これまでで一番の盛り上がりを作り出したライブでした。久々の楽曲を披露したレア感があったり、ライブのコンセプトがはっきりしたことでメンバーも煽りやすく、ファンもノリやすかったということでしょうか?
ライブを追いかけていると、いろんな歯車が噛み合って、凄いライブが生まれるのを見ることがありますが、この日はまさにそんな感じでした。
定期公演を続けてきて、徐々にファンも増えてきて、ライブの盛り上がりも大きくなってきた、そうした活動の総決算になった感じがしました。ツアーに向けた定期公演は一旦終了のようですが、今後もまだ続いていきそうな雰囲気があったので、それもうれしく感じました。

特典会では、美咲ちゃんからメッセージ動画をいただきましたが、これは秘蔵することにします。

セットリスト
【第1部】
VTR(「GIFT」)
SE
01.Don’t Worry
MC
02.君に届け
03.チョコレート・リグレット
04.ソーダトニック
MC
05.卒業レールウェイ

【第2部】
VTR(「GIFT」)…第1部と同じもの
SE
01.ノア
02.Brightness
MC
03.ピクミクパーティー!
04.Dreamin 'Girl
MC
05.TONDEKE
06.Don't Look Back
07.ニーメンハオ
MC
MV(「キミシラユキ」)
11.キミシラユキ
10.生きていたい

エンディング